太陽黒点
出典:NASA

太陽は肉眼では「眩しく輝く黄色い円盤」くらいにしか見えませんが、表面では物凄い爆発やジェット噴射のような現象を数億年も続けていて地球に膨大な熱や光を送っているだけでなく太陽風によって環境が変化するなど、大きな影響を与えています。

その太陽の表面はどうなっているのかを天体望遠鏡で見てみたいですよね。
しかし太陽って光が強すぎて物凄く目に悪いんですよ~

何も知らないで太陽を観測すると取り返しのつかないことになる恐れがあるので注意が必要です。

私は子供のころ太陽をフィルターを通さずに観察していたせいか乱視になってしまい、星が2重に見えるようになってしまいました。

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太陽は必ずフィルターを通して見る

私の場合は太陽を10~15秒程度とわりと短時間しか見ていなかったのに乱視になってしまったわけですから、分単位といった長い時間フィルターを通さずに肉眼で太陽を見ると失明する恐れがあるので絶対にやめましょう。

何故フィルターを通さなければいけないのかというと太陽の強烈な光が目のレンズを通して網膜に写す時に焼き付いてしまう恐れがあるからです。

ましてや天体望遠鏡をフィルターなしで覗けばすぐに失明する恐れがあるので注意してください。早い話虫眼鏡で太陽を見るようなものです。

さて、太陽の基本的な観察方法が判ったところで、次に天体望遠鏡を使った観測方法について解説します。

太陽の黒点を天体望遠鏡で観察するには大きく分けて2通りの方法があります。

天体望遠鏡を使用した太陽の観測は専用のフィルターを通して直接肉眼で観察する方法と、太陽投影版に写して観察する方法です。

 

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太陽投影版で写った太陽を観察する

太陽投影版とはコレです。(ビクセン製でアマゾンで購入できます)
↓↓↓
太陽投影版

天体望遠鏡の接眼レンズに取り付けてあるフィルターを外すと投影版に太陽が写ります。

ただコレだと白い丸の中に黒点が写るだけで、黒点の数や大きさ、模様が写るだけで、私個人的にはあまり興味がありません。

とはいえ、カメラでの撮影は直接投影版を写せば良いわけですから簡単ですけど。

毎日撮影していれば連続写真が作れて太陽黒点の意外な一面も発見できるかもしれませんよ。

接眼レンズにフィルターをセットして太陽を観察する

やはり太陽の黒点はフィルターを通して直接自分の目で見る方が立体感があって、いかにも太陽の表面で凄いことが起きているんだなあといった醍醐味があります。

また太陽であればレンズの明るさは気にしなくていいので割と安い天体望遠鏡でも十分観測することができます。

黒点の模様や、毎日観測すれば移動していくさまがはっきりとわかりますよ。

できればスケッチをしていくと日ごとに黒点が移動して形も変わっていくのが判って楽しいですよ

もちろん撮影できればそれに越したことは無いですが・・・
天文の初心者には太陽の黒点観測は向いていると思います。

 

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黒点が多いほど太陽活動が活発

太陽の表面に現れる黒点は日々変化していて太陽の自転とともに移動していきます。

天体望遠鏡から見る太陽の黒点は非常に小さく見えますが、地球よりもはるかに大きく、中には木星くらいの大きさの黒点も出現することがあります。

太陽の表面温度は5,500~6,000度で核融合によって膨大な熱と光を発しているのであって、決して燃料が燃えているわけではありません。

関連リンク:恒星の一生 誕生から 最後まで

黒点というのは太陽に発生した強力な磁場で何と地球の磁場の1万倍もあるとか。

その磁場によって温度が3,500~4,000度まわりより低くなっているので黒く見えるんだそうです。

黒点が多いほど太陽の活動が活発になっているとされていて、日頃から黒点を観察していくうちに近い将来た地球の環境がどのようにに変化していくのか予測できるようになるかもしれませんよ。

ちなみに黒点には常に圧力が溜まっていてあるとき一気に爆発して膨大なエネルギーが放出されることがあります。それが「太陽フレア」です。

太陽フレアは一度で地球で起こる火山爆発の100万回分に相当するエネルギーがあるそうで、宇宙に大量の放射線をまきちらし危険極まりない現象なんだそうです。

そんな危険な太陽フレアがつい最近地球をかすめた事件があったそうで、万が一地球に直撃していたら18世紀まで戻ってしまうくらいの経済損失があったそうなんです。

ニコラスケイジ主演の映画「ノウイング」を地でいくような事件ですね。

この映画はある少女が予言めいた内容の書いた1枚の紙をニコラスケイジが演じるジョンが解読していくうちに予言通り様々な事故に遭遇し、最後には太陽フレアが地球を襲い、1部の選ばれた人間以外は全て火の海に包まれてしまうといったストーリーです。

2012年7月に起きた事件がまさにこれとそっくりで、太陽フレアの放出があと1週間早かったら地球を直撃していたそうなんです。

本当にこんなことが起こるんですね。もっとも映画「ノウイング」見たいに炎が地球を包み込むことは無いみたいですが。

こんなことを考えながら太陽の黒点を観測するのも楽しいのではないでしょうか!(^^)!