太陽

私たち人間にも一生があるのと同じく宇宙の星にも一生があります。

宇宙に無数に存在する恒星は一生同じ姿で永遠に光り続けるわけではなく、生まれては姿を変えて最後を遂げることを繰り返しています。

夜空に輝く恒星は、黄色と、恒星によっては様々な色をしていますが、これは恒星の温度によって違ってきます。

赤い星は温度が低く青い星は温度が高いといわれています。

星座を見るとオリオン座のベテルギウスやさそり座のアンタレスは赤い色をしているので温度が低いことが判ります。

冬になると南にひときわ明るく輝くおおいぬ座のシリウスは青白く光っているので温度が高いと判断できます。

青白い恒星は若く、赤くて大きい恒星は死期が近いとされています。

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ちなみに各表面温度は

太陽:6000度

ベテルギウス:3500度

アンタレス:3500度

シリウス:9900度

こうしてみると恒星によってはかなりの温度差があるのが判りますね。

近いうちにベテルギウスやアンタレスは死を迎えて星座から消えてしまうかもしれません。

いや、距離から考えて実際にはすでに消えたなくなっている可能性もあります。

恒星はこうして誕生する

恒星が生まれるためには元になる物質が無ければなりません。

その物質とは「星間雲」です。

「星間雲」とは宇宙空間の銀河の中に漂っている物質で、ほとんどが水素原子からできています。

「星間雲」は互いの重力によって集まりだし、これが恒星の卵になります。

こうした状態がしばらく続き、やがてある変化が起きます。

恒星は生まれたてのころは核融合が始まっておらず、自らの重力で縮んでいく段階のエネルギーで輝いている状態です。

そこに周りのチリが集まってきて内部圧力が高まり温度が1000万度に達することで初めて核融合が起き、恒星の誕生となります。

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恒星になるための条件は質量にある

恒星とは自ら光や熱を発する天体のことを言いますが、誕生過程で核融合が行われれば恒星になれますが、核融合が行われる圧力まで達しないと恒星にはなれません。

それには質量が重要になってきます。

太陽はこうした条件がそろっていたので核融合が行われてこれまで膨大な熱や光を地球まで届けてくれたのです。

ちなみに恒星になるには太陽の8%以上の質量が必要とのこと。

質量によっては恒星にもなるし、恒星になれなかった星は「褐色矮星」にしかなれない場合があります。

褐色矮星とは太陽の8%以下の質量しかないことから内部で核融合が行われずくすぶっている状態の星を言います。

いわば恒星になれない中途半端な天体と言うことになります。

恒星は質量の大きさで最後が変わる

質量の違いによって恒星の最後は大きく変わってきます。

太陽より8倍以上の質量を持った大きな恒星は最後に大爆発を起こすと考えられ、その後は周辺にかけらをまきちらしこれが次の新たな星の元になります。

また太陽の30倍以上の大きさにもなると最後にはブラックホールになるといわれています。

一方、太陽以下の質量の小さな恒星は核融合で水素を使い果たすと膨張して赤色巨星となり、膨張を終えるとやがて縮んでいき最後には地球と同じくらいの大きさの「白色矮星」と呼ばれる状態になるそうです。

ちなみに太陽は地球の軌道あたりまで膨張して地球上の生命は絶滅してしまうそうです。

ベテルギウスやアンタレスが赤色巨星と言われており、これが恒星の最後の姿とされています。

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第二の太陽になれなかった木星

ここで面白いお話があります。

木星はもっと大きければ核融合が始まっていたというのです。

太陽系の木星は、水素とヘリウムでできたガスが主な成分で、太陽と同様にもかかわらず核融合が行われないのは質量が恒星になれるほど大きくなかったためです。

なので木星は「太陽になれなかった惑星」と言っている学者もいます。

木星の質量は太陽の0.1%ですから今の80倍の質量があれば第二の太陽として夜空に輝いていたかもしれません。

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太陽は今から46億年前に誕生したといわれており、人間でいえば40歳くらいの壮年期にあると言われていて、50億年後までに最後を遂げるといわれています。

太陽もまだまだ働き盛りと言うことですね。

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