土星の特徴

宇宙に興味が無い人でも、環のある星といえば土星と答えるのではないでしょうか。

それくらい特徴のある星ですから、よく天体観測の催しでは目玉にもなりますよね。

土星の形は視力が飛び抜けて良い人には肉眼で楕円形に見えるそうで、それくらい大きな環を持っているということですね。

私も子供のころ天体望遠鏡で初めて土星を観測した時には、「本当に環があるんだ」と改めて感動したのを今でも忘れません。

太陽系には惑星が8個ありますが、土星くらいはっきりとした特徴を持った惑星も珍しいですよね。

そんな土星の特徴については惑星の特徴と覚え方で解説していますが、ここではより詳しく解説してみようと思います。

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土星の基本データ

まずは土星の基本データから見ていきましょう。

土星は太陽系の第6惑星、木星に次いで2番目に大きな惑星で、主にガスで出来た惑星です。

ガス惑星だけに木星とよく似た特徴があり、表面に縞模様があります。

土星の大きさや質量など基本データは以下の通り

直径(地球=1) 116,500km
(9.13)
平均公転半径
(地球~太陽=1)
1,429,400,000km
(9.55)
質量(地球=1) 95.2
密度(水=1) 0.74
公転周期(年) 29.46
自転周期(時間) 10.4
土星の表面温度 -180℃

これを見ると土星は地球よりも10倍近い質量を持ちながら密度は水よりも小さいですよね。

つまり土星は水に浮くくらい軽いということなんですよ。

また自転速度が10時間と凄く早いですよね。

そのために土星は遠心力により赤道方向に膨らんでいます。

この現象は木星も同じで自転周期が約10時間と土星と同じように早いために赤道方向に膨らんでいます。

これはガス惑星の特徴ともいえるでしょう。

 

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土星は木星型惑星

太陽系の惑星は岩石を主体とした地球型惑星と、ガスを主体とした木星型惑星、氷を主体とした天王星型惑星に分類されます。

地球型惑星:水星金星、地球、火星
木星型惑星:木星、土星
天王星型惑星:天王星海王星

土星は木星と同じガスを主体とした惑星で、主に水素とヘリウムで構成されています。

大きさは太陽の8%くらいで、判り易く例えると太陽が直径1mのバランスボールとすると、土星はソフトボールくらいの大きさになります。

あわせて読みたい:太陽系の惑星の大きさと距離感

土星の構造

土星の内部構造
出典:国立科学博物館

土星は主に水素とヘリウムで構成されており、中心部には岩石の核があるとされており、その構造は木星と非常に似ています。

土星の大気の厚さは1,000kmともいわれ、水素が96%、ヘリウムが3%、メタンが0.005%、アンモニアが0.0001%となっています。

太陽からの距離が地球と太陽の距離の10倍近くもあるために太陽の熱が地球の100分の一と届き難く、そのために表面の気温が-180となっているのです。

土星の環は氷の粒で出来ている

土星の環は安価な天体望遠鏡だと一枚のディスクにしか観えませんが、口径が15cmくらいの大きな天体望遠鏡だともっとも大きな隙間である「カッシーニの空隙(くうげき)」を確認することが出来ます。

内側からDリング、Cリング、Bリング、Aリング、Fリング、Gリング、Eリングに分けられ、カッシーニの空隙は、BリングとAリングの間にあります。

土星の環とカッシーニの空隙

氷の粒で出来ていることは確認されていて、その大きさはミクロン単位からメートル単位と幅広く、これが集団となって土星の周りを公転しています。

土星の環は自転軸が傾いているために年々変化します。

2016年が傾きが最大だったので観測に適していましたが、15年後になると真横から観測することになり環が観えなくなってしまいます。

2017年現在ならまだまだ環の観測には適しているので天体望遠鏡をお持ちの方は是非観測してみてください。

あわせて読みたい:土星の環の傾きが最大!2016年は観測チャンス!

ちなみに土星の環を発見したのは1655年、クリスティアーン・ホイヘンスです。

ただし、それ以前にガリレオガリレイが土星を観測していますが、観測機器が未熟だったので環と判断できなかっただけで、もう少し性能の良い天体望遠鏡ならガリレオガリレイが土星の環の第一発見者になっていたでしょう。

 

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土星の衛星は64個

土星には非常に多くの衛星があり、これまで確認されているだけで64個あります。

その中で名前が付けられているのは53個。

つい最近になって「エンケラドス」に生命が存在している可能性が指摘されたことで有名になりましたね。

詳しくはこちら⇒土星の衛星はどうやって命名されたの?

土星の観測方法

土星の等級は約0等級と街中でも確認できるくらい明るいので簡単に見つけられます。

ただ木星が近くにあると間違える場合がありますが、木星は-2.8等級と明るいので慣れればすぐに区別が出来るはずです。

それに、どの星座に位置するのか現在地をネットで確認すれば割と簡単に見つかりますよ。

ちなみに土星の位置は2017年8月21日現在でここです。

              ↓↓↓
土星の位置

位置は年々東側に移動していくので、その都度雑誌やネットで確認してみてください。