土星と探査機カッシーニ
出典:NASA

天体に興味のない人でも知っているのが土星の環ですよね。

土星の環は、家庭用の天体望遠鏡を使えば簡単に見ることができ、とても神秘的な姿に初めてみる人に感動を与えます。

私も初めて天体望遠鏡を親に買ってもらった時に観た天体が土星でした。

それまで写真しか見ていなかった土星の環が天体望遠鏡を通して観た土星は、大気でゆらゆらした画像がなんとも神秘的な姿を魅せてくれます。

そんな土星は太陽系の惑星の中ではっきりと環が見える惑星ですが、その環の正体って何だか知っていますか?

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土星の環は視力さえよければ肉眼で見える

土星の環って天体望遠鏡でないと見えないと思っている方がほとんどだと思いますが、視力さえよければ肉眼でも見ることができるんです。

ただ土星本体と環が分かれて見えるのではなく、楕円に見える程度だそうです。

で、どのくらいの視力が必要かというと、アフリカの原住民で狩りで食べている部族が持っている視力だそうです。

その視力とは悪くて4.0、記録では、8.0といったとんでもない視力の男性がいたそうです!(^^)!

普通の人でもこれは無理ですね(^^ゞ

環の直径は28万キロだが厚さはわずか20メートル

土星の環

土星の環は直径が28万キロと大変大きいのに厚さはわずか20メートルととても薄く、地球からは真横から見ると消えてしまいます。

土星の自転軸は地球の自転軸と角度的に近くて、公転面に対して26.7度傾いています。

地球からみて土星の南極と北極が直角になった時に環が消えたように見えます。

これは土星の公転周期が30年なので、15年に一度の周期で起こる現象となります。

ちなみに、最近では2009年環の消失現象が起きました。

逆に環の傾きが最大に見える年は7.5年足した年になりますから、2016~2017年くらいが環の観測には絶好の年になります。

 

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土星の環は氷の粒

地球からの観測で判らなかった環の正体が探査機カッシーニによって判明しました。

その観測データから土星の環は数ミクロンから10メートルまでの氷の粒と判明したそうです。

どうやってできたのかはまだはっきりと判っていないそうですが、一説としては、かつて衛星が土星の重力による潮汐力で破壊されて土星を周回する軌道に乗せられたという考え方です。

潮汐力とは、「月は自転しているのか?」で解説していますが、地球で言えば潮の満ち引きの力と同じ原理です。

この潮汐力で土星の近づくことで引き延ばされバラバラに崩れるのです。

数年前に木星に近づいてバラバラになって吸い込まれたシューメーカーレビー彗星が映し出されていましたね。

その姿がこちら

木星</a>に近づいてバラバラになって吸い込まれた<font cシューメーカーレビー彗星
木星に近づきバラバラになって吸い込まれるシューメーカーレビー彗星
 出典:NASA

他には衛星が他の天体と衝突して破壊された破片という説もあります。

環といえば土星だけでなく木星や天王星などにも小さな環が存在することが探査機の観測によって判っていますが、土星ほどの大きな輪ではありません。

いずれにしても土星だけがこんないはっきりとした環を持っていること自体が不自然と感じるのは私だけでしょうか?

もっと他に要因があるような気がするんですけどね~

今後の土星の環の観測に期待しましょう。

 

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土星の環は高速回転している

土星の環は土星本体にかなり近い軌道を採っているので、かなり早いスピードで公転しています。

どのくらい早いのかというと、半日から1日の周期で公転しているそうです。

これは地球を公転している人工衛星と同じですね。

低い位置で公転しているほどスピードが速いですから。

羊飼い衛星が土星の環を保つ

土星の環を今の形に保っているのは少し大きめの羊飼い衛星と呼ばれる衛星が環の中で一緒に公転しています。

この羊飼い衛星が環の構成物質のお互いの重力によって環の形を安定させようとしている働きがあるとされています。

一方では今後数10億年の間に土星の環も消滅してしまうかもしれないと主張している学者もいます。

土星の環ってけっこう若いみたいで、年齢とともに環が小さくなっていくかもしれないといことですね。

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