こと座 環状星雲 M57
中心に小さく光る白色矮星

白色矮星ってご存知ですか?

恒星の最終段階に残された姿の一つですが、白色矮星になるのは太陽クラスの質量を持った恒星です。

白色矮星の表面温度は数万度で高密度、しだいに冷えていく運命にあり最後は冷たい黒色矮星となると考えられています。

その期間は数百億年もかかるということから136億年という宇宙の年齢からすれば現在の宇宙には黒色矮星は存在しないと考えられています。

白色矮星はこのまま宇宙を彷徨い続ける運命にあるのか・・・

いやいや白色矮星の余生でも一発逆転することがあるのだそう!

今回は白色矮星の余生に起こりうる一発逆転劇についてご紹介します。

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恒星の質量でまったく違う最後の姿

恒星には大小さまざまな質量を持っていますが、その基準は太陽の質量と比較することで表現されます。

太陽の一割程度の質量の赤色矮星もあれば、太陽の200倍以上の質量を持つ超巨星もあります。

太陽の30倍以上もある質量の大きな恒星は最終段階でブラックホールが残され、太陽の8倍~25倍中性子星、そして太陽の8倍くらいまでの恒星が白色矮星になるとされています。

質量の大きな恒星は超新星爆発を起こす可能性が高く、高い確率でブラックホールが残されると考えられていますが、中には超新星爆発を起こすことなくそのまま重力崩壊してブラックホールになることもあると言います。

詳しい解説はこちら:超新星爆発を経ないでもブラックホールが出来るらしい

ただ、こうした現象は珍しいもので、宇宙全体からすれば全ての恒星のうち僅か3%しかないとされています。

つまり97%の恒星は太陽クラス以下の質量しかないことになり、最後はガスに囲まれた白色矮星になるとされ、このような姿を総称して惑星状星雲と呼んでいます。

これまで多くの惑星状星雲が観測され、その独特な姿は非常に美しくもありますが、見方によっては不気味な姿にも映るという人もいるようです。

あなたにはどのように映るのか、いくつかの惑星状星雲をご覧ください。

惑星状星雲
出典:Wikipedia

中央にポツンと小さく見える星が白色矮星で、周りのガスはこの白色矮星による紫外線に照らされて光っています。

どれも様々な色に輝いていますが、ガスの中にヘリウムや炭素、酸素などの元素の割合によって違った姿に見えているようです。

質量の小さい赤色矮星はヘリウム中心核の白色矮星になる

太陽の8%~50%の質量を持つ恒星を赤色矮星と呼んでいますが、赤色矮星はヘリウムが中心核の白色矮星が残ると考えられています。

と言うのも質量が小さいために中心に溜まったヘリウムが核融合を起こせるだけの温度まで上昇しないと考えられるからです。

詳しい解説はこちら:赤色矮星は最後にどのような姿になるの?

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白色矮星が残されるまでのプロセス

太陽クラスの恒星が白色矮星に至るプロセスを知る上で知っておきたいのが、質量の大きな恒星中性子星ブラックホールになるまでのプロセスです。

恒星の中心部では水素が核融合によってヘリウムに変換され、そのときに発生する熱エネルギーにより膨大な熱と光が放出されています。

ここから恒星の質量によってプロセスが違ってきます。

質量の大きな恒星は水素が核融合によりヘリウムに変換され、中心部の温度が高くなるとヘリウムが核融合によりさらに重い元素に変換されると同時に膨張していき、最後に鉄に変換され核融合は終了し超新星爆発を起こしたり、あるいはそのまま重力崩壊を起こして中心部は中性子星やブラックホールが形成されます。

太陽クラスの質量の恒星は最後にガスを放出して白色矮星が残る

いっぽう太陽クラスの質量(太陽の50%から8倍くらいまでの質量)を持った恒星は水素が核融合によりヘリウムに変換され、やがて温度が上昇していき今度はヘリウムが核融合を起こすようになり、炭素や酸素まで変換されるようになりますが、中心核に溜まった炭素や酸素は核融合を起こすまで至らずここで終了となります。

恒星は本来、核融合による外に向かう力と自らの重力による中心に向かう力でバランスで球形を保っています。

しかし、ヘリウムの核融合は水素の核融合に比べてエネルギーが高いために核融合による膨張圧力が重力に勝って恒星は徐々に膨張していきます。

ヘリウムが核融合により炭素や酸素に変換されたあたりから中心部で核融合が出来なくなると、今度は膨張したガスが重力でとどまる事が出来なくなり宇宙空間に放出されていきます。

こうして外部のガスが放出されて残されたのが中心核である白色矮星となります。

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白色矮星は冷えて黒色矮星になる

白色矮星は当初数万℃といった高温になっていますが、すでに核融合反応は停止しているため熱供給源を失った白色矮星は、ただ熱を放射し続けるだけになり、やがて冷えていき黒色矮星となります。

しかし白色矮星から黒色矮星になるまでは1000億年かかるとされています。

宇宙が誕生してから136億年とされていますから黒色矮星は現在の宇宙には存在していないことになり、あくまで仮想の天体と言うことになります。

白色矮星は蘇ることもある

宇宙に存在している恒星のうち半数以上は2つ、3つの恒星が公転しあっている「連星」となっており、どれか一つ白色矮星となっても他の恒星から水素を剥ぎ取って再び核融合を始めることがあると言います。

正に死から蘇る天体と言うことになり、連星の恒星たちにとっては“死活問題”ということになるのでしょうか・・・

連星ではなく単独で存在する恒星が白色矮星になった場合でも、白色矮星が黒色矮星になるまで1000億年かかるとすれば、その間に近くを恒星が通過すること考えられます。

そのときに恒星の水素を剥ぎ取って生き返ることも想定できます。

ただ、こうして再生された白色矮星は太陽の質量の1.4倍を超えると核融合が急激に進行するようになり爆発を起こすとされています。

白色矮星からダイヤモンド?

白色矮星の中心核は恒星時代の質量にもよりますが炭素で出来た中心核の白色矮星も存在するはず。

白色矮星は高温・高密度で知られていますが、その環境下で炭素はどのようになるのか・・・

そうです、ダイヤモンドです。

ダイヤモンドの白色矮星
こんな感じになっているかも(笑)
出典:Wikipediaの画像を加工

突拍子も無い考えに思えるかもしれませんが、一部の科学者の間で囁かれています。

あわせて読みたい:白色矮星とは・・・いずれは超巨大なダイアモンドになる!?

白色矮星が冷えて黒色矮星となり、その中に大量のダイヤが埋もれているかもしれません。

これを確保できたら・・・

なんて考えてしまうかもしれませんが、数百億年というとんでもない長期間で冷やされていくため、ただの夢物語に過ぎません。

白色矮星は死んだと思ったら突然生き返ったり、はたまたダイヤモンドになったりと、波乱に富んだ一生を送るのかもしれません。