毎年夏になると日本列島を襲う台風。
激しい風雨に伴う洪水や土砂崩れにより各地で大きな被害を出していますよね。
しかも年々台風の規模も大きくなっているような気もして、今後の被害拡大を心配されているのではないでしょうか。
一方日本に大量の水を送り込んできて水不足を解消する役目もある台風。
そんな台風にも台風の目というのがありますが、気象衛星からの画像を観ると中心に穴があいているように見えますよね。
しかもはっきりとした目もあればぼやけたような目もあります。
天気予報を見ていると台風の目って台風の勢力が強いほど目がはっきりとしていて、一つの指標のように表現されています。
そんな台風の眼の真下ってどうなっているのか気になりませんか?
実は風も止んで星も見えるくらいなんだそうですよ。
台風の目の中は快晴?
私の父親から聞いた話ですが、台風の目の中に入ると本当に星が見えるんだそうです。
しかも風雨もピタリとやんで台風が消えたように錯覚してしまうのだとか。
しかししばらくすると激しい風雨に逆戻りしてしまんだそうです。
私には台風の目の中に入った?ような経験は無いので感想を述べることはできませんが、実際に父親から聞いた体験談や他の方から聞いた話を総合すればやはり台風の目の中は快晴になるというのは事実のようです。
またテレビの映像でも台風の目に遭遇したような映像は今まで観たことが無いので、よほど幸運(不運)でないと遭遇することはできないみたいですね。
というより危険過ぎて事前に避難してしまうからというのが理由かもしれませんが・・・
しかし、今はネットがありますから台風の目の動画が無いか探してみたんですよ。
するとありました
その動画コレ
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出典:台風の目 – YouTube
気象用語による台風の目とは
そもそも台風の目とはどのような物なのでしょうか。
台風が赤道上では発生しない理由でも書いていますが、台風は熱帯収束帯と呼ばれる地域で発生することが多く、温められた海面から蒸発する水蒸気をエネルギーにしています。
その水蒸気が地球の自転による「コリオリの力」により回転しながら渦を巻き始めます。
その渦の中心部には雲が無く、見方によっては目のように見えることから「台風の目」と呼ばれるようになったようです。
もちろん台風の目は地上からみることはできないため、台風よりも上空から見ないと確認できません。
最近の天気予報では、気象衛星のひまわり8号から送られてくる鮮明な画像には台風の目がくっきりと写っているのが分かりますよね。
台風の目が形成される動画を見つけたのでご紹介します。
早送りされているので分かりやすいですよ
出典:台風の目 2015 – YouTube
台風の目の構造
台風の目はどのくらいの大きさで、どのような構造になっているのでしょうか。
台風は発生時には多くが熱帯低気圧ですが、海水の温度や雲のまとまり方など、いくつかの条件によって目の構造は違ってくるといいます。
台風の発生の初期段階では目はまだ出来ていません。
目が形成されるのは、雲がまとまって渦を巻き始めると渦の中心に遠心力がかかり始めた段階で形成されていきます。
中心の上昇気流に伴い周りから空気が吹き込む中で、中心に向かって押しつぶそうとする力と遠心力がつり合い中心に向かって、吹き込む空気はらせん状に上昇して台風の目としての気流が出来上がります。
一般的に台風の目は直径が20~200km、高さが12~18kmで、多くは対流圏界面までいっぱいに広がると言われています。
対流圏とは大気圏とは何か?わかりやすく解説します。にて解説してある通り、成層圏のすぐ下までということになります。
つまり台風も対流圏で起きている現象ということになります。
台風の勢力が強いほど目ははっきりとなる
台風の目はその勢力が強いほど小さくなり境目もはっきりとしてきます。
なので天気予報で台風の画像を見た時に、目が小さくはっきりと見えれば、その台風は勢力が強いことを示している証拠でもあり警戒する必要があります。
これは台風の勢力が強いほど遠心力よりも吹き込む力の方が勝り目の大きさが小さくなり、中心付近の雲が厚い為に目との境目がはっきりとするからです。
つまり台風の目は勢力が弱まるほど大きくなって形も崩れていくことになります。
温帯低気圧でも目が出来ることがある
目というと台風の中心しかできないと考えがちですが、実は温帯低気圧でも中心に目が出来ることがあるんだそうです。
ただし、通常の低気圧では無く急速に発達した低気圧、俗に言う“爆弾低気圧”で、中心部の雲が薄くなったり、無くなったりすることがあるといいます。
しかし台風ほど寿命は長くなく、すぐに消えてしまうそうです。
いずれにしても台風の目に遭遇したら風雨が収まってもしばらくは外出を控えて台風情報を確認することを優先させましょう。