木星の大赤斑

木星にも台風が存在するんだそうです。
しかもとんでもない風速らしいのです。

台風と言えば日本にとって毎年悩まされる現象ですが、いったん接近、上陸すれば大きな被害をもたらすこともある怖い存在ですね。

台風は地球だけの現象かと思ったら他の惑星にもあるんだそうです。

最も代表的なものが横縞模様で有名な木星です。

その模様の中でも大赤斑と呼ばれる楕円形の部分が地球上でよく発生する台風に相当します。

男の子(そうなの)

大赤斑って木星の台風なんだって

大赤斑は350年前に発見されて以来今でも存在し続けている現象で、後にこれが木星に起こっている台風であることが判ったのです。

私が初めて天体望遠鏡から木星を観た時に大赤斑を観測できましたが、その時の知識では大赤斑では嵐が吹き荒れていることは知っていたので、少なくとも今から40年前には判っていたと思います。

ただ地球の台風と違うところはその規模です。

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大赤斑では竜巻よりも強力な暴風が吹き荒れている

木星と地球の大きさを比較した画像

木星は太陽系で最も大きな惑星で、直径は139,822kmで地球の12,742kmと比較しても10倍以上の大きさです。

そんな大きな木星にできる台風ですから規模はけた違いです。

大赤斑の大きさは地球が3個入ってしまうほど大きくて、風速は秒速180mととんでもない暴風です。

地球上で観測される竜巻でさえ最も大きなものでも秒速約140mですから木星の台風である大赤斑の中ではどのようなことが起こっているのか想像すらできません。

驚く男の子

大赤斑は規模も風速もけた違い!

また大赤斑の面白いところは台風とはメカニズムが異なっているということです。

これは、数年前にボイジャー1号が木星に接近した際に大赤斑の様子がとらえられ、これまで多くの謎とされてきた木星の表面模様のメカニズムが少しづつわかってきたそうです。

台風は低気圧から発生するので周囲より凹んでいますが、大赤斑高気圧からできるので周囲より盛り上がっているんだそうです。

地球の台風は数週間で消滅してしまいますが、大赤斑は発見以来350年経った今でも消滅していないのですから今後も永遠に消えることが無いだろうといわれています。

木星の雷は地球の数百倍

木星の雷
木星の雷

大気が存在すれば大気中の塵などが擦れあって雷が発生しますから、大気のある木星でも雷は存在します。

周辺よりも強風が吹き荒れている大赤斑では雷の発生も多いそうです。

木星の雷の威力は一発で水爆数発分の威力があるそうで、地球の雷とは比べ物にならないそうです。

驚く男の子

木星の雷は一発で水爆数発分の威力なんだって

なので仮に人に直撃したら一瞬で蒸発してしまうでしょうね。

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木星は太陽になり損ねた惑星

木星の大気は9割が水素とヘリウムでできています。

これは太陽と似たような構成になっています。

太陽も水素とヘリウムでできていますが、自らの質量で核融合反応が始まって今のような膨大なエネルギーを発しています。

しかし木星は質量が足りなかったので核融合反応が起こらなかったので冷えたままの冷たいガス状惑星になったそうです。

木星が今よりも100倍大きかったら太陽みたいに核融合が起こり、太陽系の環境も大きく変わっていたことでしょう。

納得した女の子

木星が今よりも100倍大きかったら恒星になっていたかもしれないんだって

それが無かったから人類が現代まで進化してこれたのでしょうけど・・・

いずれにしてもガスに包まれた惑星であるからこそ、地球の台風とは全く違った形になるんでしょうね。

ひょっとして太陽の黒点と木星の大赤斑ってメカニズムが同じかもしれませんよ、

核融合が行われているかいないかだけで・・・

木星にも環があった

木星の環

土星が環を持った惑星であることは天文ファンでなくとも知っていることですが、木星にも環があることはあまり知られていません。

もちろん地球から観測できるような明るさで無かったために発見されなかったのですが、惑星探査機「ボイジャー1号」によって初めて発見されたのです。

その観測結果を分析したところ数μmという微粒子でできているようで、衛星の「イオ」にある火山が噴火した時に発生した噴煙でできたのではないかと言われています。

ちなみに太陽系では木星のように薄い環を持っている惑星は、天王星海王星もそうです。

これらはやはり惑星探査機「ボイジャー1号」により発見されました。

納得した男の子

木星や天王星、海王星にも環があったんだって

太陽系には大きく分けて岩石や金属で覆われた「地球型惑星」と水素とヘリウムガスで覆われた「木星型惑星」がありますが、環を持った惑星は全てガスで覆われた惑星ということになります。

合わせて読みたい:「地球型惑星と木星型惑星の特徴」

こうした事実でどのような見解が成されているのか、今のところ誰も見解を述べていないようで、今後何らかの動きがあったらまた追記していこうと思っています。

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