天の川

ダークマターって言葉聞いたことありますよね。

国際宇宙ステーションに向かう時に油井さんが「ダークマターを捉えたい」と意気込んでいたことでも知られています。

目に見えないのに質量があり、それでも光を吸収しなければ反射することも無い、何とも不思議な物質とされています。

天文学者の間では宇宙を観測しているとどうしてもダークマターが存在しないと説明がつかないといいます。

かといって私のような一般人が説明を聞いても分かったような分からないような・・・

そこで今回はダークマターの概要について調べてみたことをご紹介します。

なるべく頭の中でイメージできるようにまとめてみました。

スポンサーリンク

目次表示位置

目に見えている物質は宇宙全体の5%に過ぎない

私たちが知っている物質は、元はといえば水素やヘリウム、酸素や炭素など、様々な元素が結び合って作られているものが殆どです。

たとえば私たちの体もこれらの元素が結合することで出来ています。

恒星や惑星、車や家電品、空気や水もです。

ところがそれらの物質は宇宙全体の質量からしてたったの5%というのです。

残りの95%の内、ダークマター27%を占めているといいます。

つまり広大な宇宙には目に見えないダークマターの方が多く存在していると考えられているのです。

また観測できないが確実に存在しているとされているのが「ダークエネルギー」です。

ダークエネルギーとは、宇宙の拡張を加速していると考えられる仮説上のエネルギーで、宇宙の95%はこうした未知のダークマターとダークエネルギーで満たされていると考えられているのです。

 

スポンサーリンク

 

これまでに分かっているダークマターの概要

私たちは空気が目には見えないけどその正体は知っています。

しかしダークマターは私たち身の回りに存在していることはわかってはきているものの、その正体をつかんだ科学者はいません。

これまでの研究でダークマターとは具体的にどんな物質なのでしょうか。
その概要をご紹介します。

ダークマターは光を放たない

ダークマターが謎の物体という理由の一つが光を発しないということ。

光を発しないばかりか吸収もしないし反射もしないためどんな高性能の天体望遠鏡をもってしても観測できません。

また、ガンマ線、X線、紫外線、赤外線、電波なども発することが無いため電波望遠鏡でも観測することが出来ないのです。

これがダークマター(暗黒物質)と呼ばれるゆえんです。

ダークマターは通常の物質よりも質量が大きい

ダークマターは観測が可能な星や銀河やそのものの質量と比較して5~6倍もの質量を持っているとされ、その分重力も存在するということです。

ダークマターは冷たい物質

ダークマターは非常に安定した性質があり、他の物質やダークマター同士で結合したりすることが無いと考えられています。

ということはそれだけ運動エネルギーが質量の割りに小さく、粒子の運動速度が遅いために低温であると考えられています。

それにしてもダークマターを主張したのはどんなことがきっかけだったのでしょうか?

 

スポンサーリンク

 

渦巻銀河にダークマター存在の証拠?

ダークマターの存在が言われ出したのが銀河の回転速度だったといいます。

通常質量の大きな天体を中心に公転している天体は距離が遠ければ遠いほど速度は遅くなります。

それは公転で生まれる遠心力と重力のバランスがとれているからです。

たとえば太陽系惑星の公転速度をご覧ください。

惑星 公転半径(km) 公転速度(km/s)
水星 5800万 47.36
金星 1億800万 35.02
地球 1億5千万 29.78
火星 2億3千万 24.08
木星 7億8千万 13.06
土星 14億3千万 9.65
天王星 28億8千万 6.81
海王星 45億400万 5.44

ご覧のように最も内側を公転する水星よりも最も外側を公転する海王星の方が遥かに遅いことが分かります。

ところが近代の高度な観測技術により近傍渦巻き銀河の公転速度を計算したところ、内側も外側も速度が殆ど同じであったということ。

通常なら銀河の外側を公転している恒星は理論上の速度よりも速ければ銀河の外に飛び出してしまいます。

しかし飛び出すことなく銀河の外側を公転し続けているのは宇宙科学においては説明できないことで、銀河の留めておく何らかの力が働いているとしか考えられないとの結論に達したのです。

ところがそれが目には見えない、これが所謂「ダークマター」というやつで、渦巻銀河の形成過程や回転速度に大きく関わっていると考えられています。

しかし、今度はダークマター自体が存在しないのではという発見が成されます。

ダークマターの無い銀河が見つかる

これまで銀河の形成にはダークマターの存在が支配的だったのが、ここにきてまったく逆の銀河が発見されます。

それは6500万光年先の彼方にあるNGC1052-DF2という銀河です。

その姿がこちら

NGC1052-DF2
出典:Wikipedia

この銀河は予想されていたダークマターの量が当初の400分の1しかなかったそうで、銀河形成過程についての理解を覆したといいます。

この結果を受けてダークマターは存在しないのではないかと指摘され始めたといいます。

ただ、こうしたダークマターを含まない銀河が発見されたことで、銀河の形成過程において見直すきっかけになったのではないかと考える科学者もいるようで、今後の研究に要注目ってとこですね。

 

スポンサーリンク

 

ダークマターを間接的に捉える

これまで述べたことからダークマターを捉えることは不可能とされてきました。

それがここにきて一つのアイデアが浮上しました。

それが重力レンズの応用による観測です。
重力レンズ

重力レンズとはアインシュタインが提唱した一般相対性理論により考えられた現象で、「天体の重力により光が歪む」というものです。

実際に撮影されたのがコレ
アインシュタインの十字架

この画像は「アインシュタインの十字架」と呼ばれ、前方の天体の重力により後方の一つのクエーサーが4つに分かれて映った画像です。

この原理を応用して恒星の前方をダークマターが通過する際に明るさが一時的に変化するのを捉えようとするもの。

先日ブラックホールが世界で初めて撮影されたことが話題になっていますが、直接観測することが出来ないブラックホールの周辺を撮影して間接的にその存在を見せたもので、ダークマターも似たような考え方で捉えようというものです。

まだ観測はされていないようですが、昨今のブラックホール初撮影が成功したように、観測技術の発達は加速度的になっているような感がありますから、ダークマターでも以外と早く撮影に成功するかもしれませんよ。