人は誰でも、子供のころに「地球の寿命はあとどのくらい?」って心配したことがあるのではないでしょうか?
地球が消滅してしまうなんてあり得ないと思うかもしれませんが、宇宙には永遠に存在するものはありませんから地球もいつかは消滅します。
ただ、それがいつになるかは宇宙物理学によればずいぶん先の話になるみたいで・・・
地球もいずれは寿命を迎えるんだ
しかし、ある程度の予測は出来ます。
それは太陽の寿命に大きくかかっているのです。
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恒星の一生 誕生から 最後まで
太陽が無くなると地球は宇宙をさまよう
太陽は核融合により熱や光のエネルギーを地球に届けてくれ、それが植物や動物を生かしてくれていますね。
つまり太陽が無ければ地球上の生命は生きていけなくなります。
もし太陽が無くなったら暗闇に包まれ、月も見えなくなり、地球に熱が送られることは無くなるので生命は絶滅するでしょう。
また地球を含めた惑星は太陽の引力によって軌道が保たれているので、太陽が無くなってしまえばどこかにはじき出されてさまようことになります。
地球は月とともに旅に出ることになるでしょう。
もちろん他の惑星も同様です。
太陽が無ければ地球も生きていけないんだ
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太陽の寿命が尽きる前に地球は寿命を迎える
太陽系が出来てから45億年が経ったとされていますが、太陽の質量から計算すると約100億年が寿命とされています。
ということは、あと55億年くらいで寿命が尽きると言われていて、太陽は死を迎える前に地球の軌道近くまで膨張し、そしてその後はガスを拡散させて白色矮星になると言われています。
その時太陽が膨張して、水星、金星を飲み込んで地球に近づいてきた段階で地球も飲み込まれるかもしれないとわれています。
あるいは、飲み込まれなくても太陽の熱により地球上の生命は死滅してしまうと考えられます。
専門家の計算によると、それが17億5000万年後に始まるとされています。
17億5000万年後に地球は滅び始める?
なのでその時が地球の寿命と言えるでしょう。
しかし地球上の生命は太陽から程よい距離にあったが為にこれまでいろんな種類の生命が存在できたわけで、太陽が膨張してくる段階で徐々に地球の気温は高くなり、水は蒸発し生命はしだいに死滅していくでしょう。
なので太陽が死を迎える前に地球上の生命は死滅することを考えれば太陽よりも地球のほうが寿命は短いと言えるでしょう。
とはいえあと17億5000万年は安泰なのでそれまでに人類はどこかに移住しているかもしれませんが・・・
太陽が最終段階で膨張する理由
太陽が死を迎える前に膨張すると書きましたが、その理由は核融合の際に使用される水素と核融合によって作られたヘリウムの量に関わっています。
太陽は殆どが水素とヘリウムで出来ていて、重力によって水素とヘリウムのガスが引っ張られて宇宙に拡散するのを防いでいます。
となると逆にガスだけにどんどん引っ張られて潰れてしまわないかと感じますが、核融合によって膨大なエネルギーを外に向けて放出しているので、これでバランスが保たれているのです。
こうして太陽は今のところ膨張することなく保たれていますが、水素が尽きてしまうと中心に溜まったヘリウムを覆う水素の層だけに核融合が起こり重力とのバランスが崩れて膨張を始めます。
太陽の場合その質量から計算して、今の200倍くらいまで膨張すると言われています。
このように巨大化した恒星を赤色巨星と呼んでいます。
太陽が赤色巨星と化して地球が滅びるのか?
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地球が寿命を迎える前に他の惑星に移住
太陽が膨張したら人類は生き延びることは出来ませんから他の惑星へ移住することになります。
これも太陽系ではなく、それ以外の惑星ということになります。
いわゆる太陽系外惑星です。
現在ケプラー宇宙望遠鏡で3000個もの太陽系外惑星が見つかっていますが、中には地球に似た惑星も存在しているようです。
見つかったとはいえ、まだまだ移住できるかを確認するにはより高度な観測技術が必要になります。
また移住できる惑星が見つかったとしても移動手段が確立されていません。
将来地球の人口も数百億人に増えることも予想されています。
これだけの人数を移住させるとなると簡単ではありませんからそれ相応の移動手段が要求されます。
しかも最も近くて4.4光年の距離です。
光の速さで4.4年ですから現代の技術では移動できないことになります。
宇宙戦艦ヤマトが使用した「ワープ航法」でも開発されない限り無理でしょうね。
まるでSFの世界のようだね
とはいえ今後数百年、数千年もすれば今から考えもしない技術が開発されているかもしれません。
地球の寿命が尽きるまでは17億5000万年と、まだまだ時間はたっぷりあるので人類の英知に期待しましょう。
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