オリオン宇宙船は新型なのに形が古いのは何故?

オリオン宇宙船の試験飛行が始まります。

オリオン宇宙船とは、NASAがスペースシャトルの代替として造られた有人宇宙船で、今は国際宇宙ステーションへの人員と貨物の輸送用として利用されています。

そのオリオン宇宙船の最大の特徴は地球の周回軌道の外に行けなかったスペースシャトルとは違い、月や火星へも人を運ぶ能力があるとのこと。

オリオン宇宙船の形はスペースシャトルのように羽根はなく、アポロ計画で使われた円錐形の形に見えますね。

オリオン宇宙船の画像はこちら

一見して昔に逆戻りしたようにも見えますが、これが長年シャトルで培った教訓なんだそうですよ。

特に重要視しているのが「安全性」みたいで、より安全なアポロ計画に原点回帰したんでしょう。

以前にスペースシャトルが大気圏突入の際での空中分解や、打ち上げ途中での爆発事故で飛行士の尊い命が奪われてしまった事故もありましたからね。

オリオン宇宙船にはスペースシャトルにはない「緊急脱出装置」も計画されているとか。

また予算が不足していることも関係しているようです。再利用できる部品はとことん利用することでコスト削減を図っているようです。

そう言えばアポロ計画では「再利用」という言葉は聞かれなかったですしね。

アポロ計画の安全性とスペースシャトルの再利という考え方の良いところを取り込んだ計画ということでしょう。

それにアポロ計画では実際に月に人を送っていますから。

ちなみに10回程度の再利用を計画しているらしいです。

スペースシャトルは結局高くついた

スペースシャトルは何度も再利用できるので経済的と話題になりましたが、30年の運用から判ったことは結局高いものになったそうです。

再利用のメリットは同じものを何度も利用できることですが、人命が関わってくるとなると、劣化した個所を見つけ出さなければなりません。

また劣化した場所を補修し耐久性の試験も行わなければなりません。

私たちが日ごろお世話になっている車なら何度も利用できますが、宇宙船となると限界まで使用することが多いために、耐久性のチェックもそれなりにハードルが高くなってしまいます。

さらにスペースシャトルは7人が乗れることや、宇宙ステーションに重い増設ユニットを運ぶことができる造りなので宇宙船としてはかなり大型です。

しかもスペースシャトル自体を打ち上げるためにロケットに取り付けて打ち上げなければならないなど、一度打ち上げるだけで膨大な費用がかかってしまったそうです。

これで安全性が確保できればいいのですが、先に書いたとおり2件の死亡事故からもわかるとおりハイリスクとなってしまったのです。

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当時は高額だったコンピューターの低価格化

そして再利用の意義が無くなったのがコンピューターの低価格化です。

当時は宇宙船を誘導するコンピューターが非常に高価で、使い捨てにするにはもったいないと言った考え方があり、それなら再利用できないかという考え方になったそうです。

ところが技術の進歩によりコンピューターの低価格化が進み再利用しなければならないほどの価格では無くなったそうです。

ということで、安全性、耐久試験、部品代の低価格化など、全てを勘案すると新たに新品を作った方が安くつくとなったのです。

ちなみに、スペースシャトルの1回当たりの打上げ費用は約4.5億ドルだったのが、コロンビアの事故により最終的には10億ドルになってしまったそうです。

今回は地球を2周して帰還

オリオン宇宙船の今回は試験飛行ということで無人になっていますが、最終的には人を乗せての火星探査に向けて行くのでしょう。

「宇宙旅行が20年後に実現?」でもあるように、火星への移住計画が始まったようで、今回の試験飛行もその一端であることは間違いありません。

今回は地球を2周して帰還すると言った簡単な試験飛行であることを考えれば有人飛行に向けた第1段階と考えていいでしょう。

ちなみに、オリオン宇宙船の高度は地上約5,800kmとされていて、スペースシャトルの306~530kmと比較してもかなり高いのが判ります。

それだけ地球周回意外というのが目的であることを見据えてのことでしょうね。

日程は、12月4日に打ち上げ、日本時間の午後9時5分だったのが5日の午後9時過ぎに延期になったようです。

宇宙船「オリオン」打ち上げ、リアルタイム中継 

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