プロキシマbの地表想像図

先ごろイギリスの「Daily Mail」紙のレポートに掲載されて話題になった地球の環境に近いとされるプロキシマ・ケンタウリを周回する惑星のプロキシマb。

太陽系から最も近い恒星として知られ、4.25光年という距離ととても近いことで人類が移住できる可能性があるのではと注目されています。

銀河系の直径が10万光年ですから4.25年は物凄く近く感じますよね。

もっとも4.25光年が近いとはいえ光の速さで4.25年、今の宇宙技術では到着するまで3万年かかるとされ人類移住は夢物語に過ぎません。

ただプロキシマbには水が液体の状態で存在する可能性が非常に高いとされていることから生命体の存在ががぜん注目されています。

そんな注目されているプロキシマ・ケンタウリがどんな恒星でその周りを公転している惑星「プロキシマb」について調べてみました。

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プロキシマ・ケンタウリは3つの恒星が周回している

プロキシマ・ケンタウリはケンタウルス座に位置するケンタウルス座アルファ星にあります。

というのもケンタウルス座アルファ星は3つの恒星が周回しあう連星で、その中の一つがプロキシマ・ケンタウリです。

そのプロキシマ・ケンタウリが太陽に最も近い恒星で太陽系からわずか4.22光年です。

ちょっと位置関係が複雑ですが、簡単に説明すると、ケンタウルス座アルファ星は2つの恒星が互いに公転しあっていて、その周りを0.2光年離れた軌道をプロキシマ・ケンタウリが50万年かけて1周という長さで公転しています。

大きさはケンタウルス座アルファ星Aが半径にして太陽より23%大きく、ケンタウルス座アルファ星Bは太陽よりも14%小さいです。

見た目はこんな感じです。
    ↓↓↓
ケンタウルス座アルファ星ABとプロキシマ・ケンタウリと太陽の大きさを比較

注目のプロキシマ・ケンタウリの直径は太陽の約7分の1、木星の1.5倍程度の赤色矮星

明るさは11等級と非常に暗いので地球からは肉眼で見ることができません。

位置はこちら
  ↓↓↓
プロキシマ・ケンタウリの位置

そしてプロキシマ・ケンタウリの周りを周回している惑星が注目のプロキシマbです。

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太陽系のように恒星が一つだけの方が珍しい

太陽系は太陽という恒星が単独で惑星を持っているのでケンタウルス座アルファ星の周りをプロキシマ・ケンタウリが公転しているという姿は異様に思えるかもしれません。

しかし、宇宙全体から見ると太陽系のように一つの恒星だけで太陽系を支えている姿の方が珍しいのです。

つまり宇宙にはこういった連星の方が多いんだそうです。

これがかえって地球という住みやすい惑星を作ってくれたのかもしれませんね。

プロキシマ・ケンタウリは太陽系に近づいている

ここで興味深いのがプロキシマ・ケンタウリが秒速25kmという猛スピードで太陽に近づいていること。

最接近まで6~7万年くらいかかるそうで、それならそのうち移住できる距離まで待てば良いのでは・・・と感じてしまうかもしれませんね。

しかし、地球もいつ何時大きな天体と衝突するかもしれず、人類が滅亡する前に移住先を確保しておくことも考えておかなければなりません。

とりあえずはプロキシマbに向けて探査を進めていくべきと考えます。

恒星に近いため放射線の影響が過酷

プロキシマbはプロキシマ・ケンタウリから0.05天文単位と太陽~地球間の20分の1とあまりにも近いためにX腺が地球の400倍と屋外に長時間いるとかなりの放射線を浴びてしまうとか。

また地球と月みたいに距離が近いために月の公転速度と自転速度が同じでいつも同一面を向けている潮汐ロック状態であることが考えられます。

そう考えると昼間は灼熱、夜間は極寒となり住めるところはその境目だけということになるかもしれません。

いずれにしても地球のような住みやすい惑星ではないと考えられているようです。

もちろん私たちが生きているうちに移住できるか判断するのは不可能でしょう。

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