月

私たちに最も身近な天体といえば月ですよね。

月にはウサギが餅つきをしているといったおとぎ話も今はあまり語られなくなりましたね。

そんな月に今から約50年前、アポロ計画により人類が始めて地球以外の天体に降り立ち、世界中は熱狂しました。

そしてアメリカは2024年までには再び人類を送り込むというアルテミス計画を発表しています。

あわせて読みたい:アルテミス計画で再び人類を月に送る背景とは

中国やインドも月を目指す計画があるようで、聞くところによれば月に基地を建設して資源の採掘も考えているようです。

そこで覚えておきたいのが月の温度。

今回は月の温度が現状でどのくらいあるのか調べてみたのでご紹介します。

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月の温度は昼と夜の温度差が300度

ご存知の方も多いと思いますが、月の温度は昼と夜とで激しい温度差があります。

昼は110度、夜はマイナス170度と、その差は約300度にもなり、とても生命体が生きていけるような環境ではありません。

これは月に殆ど大気が無いために地球のような大気が暖められたり冷やされたりという大気循環システムが存在しないからです。

そのために太陽光で照らされている場所は物凄い高温になり、陰になると一気に極寒になってしまうのです。

月が死の世界と言われるのはそのためです。

では何故、月に大気が存在しないのでしょうか?

月の基本データ

では月の基本データから見ていきましょう。

地球との平均距離 38万4400㎞
直径(赤道) 3,475.8 km
表面重力 0.165 G
脱出速度 2.378 km/s
自転周期 27日7時間43.193分
公転周期 27日7時間43.193分

月の重力は地球の6分の一しかないために大気を留めておくことが出来ず殆どが宇宙に逃げ出してしまったと考えられています。

また月には地球のような強い磁場では無く、ごく弱い磁場しか存在しません。

磁場は大気を剥ぎ取ってしまう働きのある太陽風から守ってくれる役目がありますが、月にはそれが無いことも大気が殆どなくなってしまった原因と考えられています。

この現象は地球のお隣の惑星である火星でも見られ、それだけ内部が冷えて対流が滞ってしまったために磁場を作り出すとされる「ダイナモ効果」が弱くなってしまったことが原因と考えられています。

詳しい解説はこちら:火星の大気が消失したのは磁場が無いから?

また、月は常に表しか見せませんが、一覧表を見ると公転周期と自転周期が同じであることから、潮汐ロックがかかっているためです。

したがって大まかに言えば27日7時間43.193分の半分が太陽光に照らされていることになります。

月面に滞在すれば、ほぼ2週間の間隔で昼間は100℃以上の灼熱地獄、夜間ではマイナス100℃以下という極寒地獄の繰り返しで過ごすことになります。

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無人探査機により表面温度を測定

月面

現代科学において離れた位置の温度測定は赤外線を利用した方法で測定すれば簡単だと思いますよね。

とはいえ月は地球から38万キロも離れた遠い世界ですから正確に温度を測定することは困難です。

ましてや月の裏側となると地球に見せることの無い場所のため温度測定は出来ません。

やはり月に探査機を送って実際に測定するしかありません。

これまでアポロ計画や月周回衛星「かくや」により月の表面温度は観測されてきましたが、全月レベルで詳細な月の表面温度を測定した実例があります。

それが2009年、NASAにより、無人探査機を月に送って観測したことです。

その結果、月の極地方にあるクレーターでマイナス238.3℃という極低温が記録されたのをはじめ、赤道や中緯度地方では、昼間の温度が106.7℃、同地の夜間ではマイナス183.3℃といった記録が報告されています。

極地方のクレーターで測定されたマイナス238.3℃という極低温値は冥王星の表面温度よりも低い数値であり、月は太陽系内でも最大級の低温となる環境であることが分かったそうです。

また夜間でもマイナス133.3℃までしか下がらない比較的暖かい地域が存在することから、これが比較的最近に出来たクレーターであることが確認され、今でも隕石の衝突が発生していることが裏付けられたといいます。

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月の中心部は高温?

50年前に始まったアポロ計画により月の内部構造を解明することを目的として月に地震計ならぬ月震計を設置して観測した結果、月の中心から700~800kmの部分は液体であると考えられており、液体と固体の境でマグニチュード1~2クラスの深発月震が多発しているといいます。

その内部構造のイメージがこちら

月の内部構造
月内部構造の想像図 出典:国立天文台

これは月の中心部が潮汐力により熱を持ち続けていると見られ、温度は1300~1900℃あると考えられています。

動画で分かりやすく解説:BBC 神秘の大宇宙 DVD全9巻

皆既月食中の月面温度の変化

皆既月食中の月面温度はどのように変化していくのでしょうか?

これまでの観測によれば、月が地球の影に入る前に100℃あったのが影に入って1時間後には0℃まで下がり、3時間もすればマイナス100℃まで下がることが確認されているようです。

ご存知のように皆既月食といっても月が真っ暗になって見えなくなることは無く、黄銅色になって過ぎていきます。

これは地球の大気がレンズの役目をして通過した太陽光が屈折して月まで届くからです。

また、太陽光には波長の短い青系統の光は大気で拡散されて遮られ、波長の長い赤系統の光だけが月面に届くためで、多少は太陽の熱エネルギーが供給されていることになります。

つまり皆既月食中でも太陽光の量が減るということで、太陽光がまったく届かないときにマイナス170℃に比べて、そこまで低下することもなくなるというわけです。

とはいっても皆既月食中の前と最中とではわずか数時間で200℃くらい表面温度が変化するわけですから、大気が殆ど無い月がどのくらい過酷な環境であることが分かりますよね。

ちなみに私が購入した月の土地も過酷な環境ということになります。

どうでもいいですが・・・