有人月面探査
出典:NASA

50年前に完了したと見られていた有人月面探査計画が再開するようです。

2019年5月14日、NASAは2024年までに有人月面探査を成功させるとツイッター上で発表しましたね。

その名もアルテミス計画

月面探査は50年前のアポロ計画で全てやりきったのかと思いきや、これから新たな領域に入るような表現も見られ注目されています。

しかも史上初の女性宇宙飛行士による月面探査。

アルテミス計画とはどのようなことを行うのでしょうか?

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アルテミス計画の命名由来はアポロから

アルテミス像
出典:Wikipedia

かつて50年前に人類初の有人月面探査が「アポロ計画」と呼ばれていましたが、アポロという名前はギリシャ神話に出てくる太陽の神なのに何故、月に行くのに太陽の神である「アポロ」と名づけたのか・・・

アポロ計画を発表したのは当時の大統領であるJ・F・ケネディでした。

彼が大統領になる前に交際していたジャクリーヌ(後の妻)との雑談中、ケネディが大統領になったらロケットを打ち上げたいとの夢を打ち明けたとき、ジャクリーヌが太陽の車に乗って宇宙を駆け巡る「アポロ」と名づけてはと提案したためその名前を採用したのだとか。

月に行くのだから月の神である「アルテミス」を採用した方がマッチしていると思われるかもしれませんが、ケネディにしてみればロケットで宇宙を駆け巡ることが出来れば何でも言い訳で、それがたまたま月面探査であっただけというところでしょう。

今回の有人月面探査は史上初めて女性を月面に送ることもあるため、狩猟、荒野、月の女神で知られる「アルテミス」を採用したのでしょうね。

しかしギリシャ神話ではアルテミスはアポロと双子とされており、そういった意味では関連性は濃いのかも知れませんね。

しかも宇宙船として採用されているのが「オリオン」

宇宙船オリオン
出典:Wikipedia

オリオンといえばギリシャ神話でアルテミスの恋人とされ、5年も前から試験飛行していたのもすでに採用を見込んでいたのかも知れません。

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アルテミス計画は火星探査へのファーストステップ

近年の月探査では、月の地下で水が確認されたり空洞が発見されるなど、新たな利用価値が高まっています。

また中国やインドも月面探査に乗り出しており、宇宙開発でトップを走るアメリカは宇宙の覇権を意識しているのかもしれません。

かつて50年前のアポロ計画も旧ソ連との軍拡競争の意味合いもあったことから、アルテミス計画は近年、軍事予算を急速に増やしてきた中国との対抗意識が大きいのではないでしょうか。

アルテミス計画はどのようなことを目指しているのか・・・

その大まかな内容を描いたイメージ動画があります。

英語が分からない方は自動翻訳を「日本語」にしてご覧ください。


出典:NASA

今回のアルテミス計画はただの有人月面探査ではなく、深宇宙へのファーストステップといえるのではないでしょうか。

その拠点と考えられているのが月面基地です。

おそらくですが、アルテミス計画で月面基地の建設の目処をたたせ、火星をはじめ深宇宙への拠点とするはずです。

月面で水が調達できれば深宇宙探査や地球帰還への燃料の製造が可能となりますから、すでに水の存在を確認している火星での燃料調達の前例となります。

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アルテミス計画のスケジュール

NASAの発表によるとアルテミス計画は計8回の打ち上げを予定しており、それぞれ違ったスケジュールが組まれているようです。

2020年 月の無人周回飛行
2022年 月の有人周回飛行
イメージ動画があります。


出典:NASA

2022年~2024年 月面着陸のための拠点となる小型宇宙ステーション「ゲートウェイ」建設資材を輸送するため5回の打ち上げ
2024年 有人月面着陸(史上初の女性飛行士)

ちなみに1~3回目まではNASAが実施、ゲートウェイ建設資材の輸送は民間企業がNASAの資金により行うとされています。

報道によればアルテミス計画に当初の計210億ドル(日本円で約2兆3千億円)に追加予算として16億ドルを要求しているようです。

日本のリニア新幹線の建設が東京―名古屋間で5.43兆円の予算を組んでいることに比べて、アルテミス計画が2.5兆円かけるのは多いのか少ないのか・・・

新たな飛行システムを採用

アルテミス計画では大型打ち上げロケット、「スペース・ローンチ・システム(英語で Space Launch Systemの頭文字をとってSLSと呼ばれる)」を採用の予定といいます。

このシステムは小惑星やラグランジュ点、月や火星といった地球近傍の天体まで宇宙飛行士や機材を運ぶことを目的とし、国際宇宙ステーションも経由可能との事。

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運用が終了したスペースシャトルの代替とされているようで、スペースシャトルの事故で多くの宇宙飛行士が犠牲になっただけでなく、再利用という考え方が危険性をはらむだけでなく、費用も莫大になったことなどの反省点を踏まえて再出発との意味合いが大きいといえます。

JAXAも有人月面探査を目指している

有人与圧ローバ
出典:JAXA

世界中で有人月面探査が進められている中で、有人宇宙飛行の経験の無い日本はどうするのか・・・

実はJAXAが2030年に日本人による月面探査を目指す計画が進められているそうです。

先日月面探査専用車の開発でトヨタと提携したとの報道があったのでいずれは月面探査に挑戦するのはわかっていましたが、それが10年後を目標にしているとは驚きです。

日本が開発したロケットで人間を乗せたことがないのに月に送るのに10年で達成できるものなのか・・・

今後の展開には目が離せません。

今回のアルテミス計画をきっかけに月の土地も高騰するかもしれませんね(笑)