冬を代表する星座といえば何といってもオリオン座ですよね。
縦長の四角形の中央に3つの星が並んだ姿は、天文ファンでなくてもすぐ見つけられる星座といえます。
毎年夜にオリオン座を見ると今年も冬がやってきたんだと季節を感じていたものでした。
ただ、オリオン座の特徴的な姿をただ眺めて観察するだけではもったいないほどいろんなお話があるんですよ。
ここではオリオン座について興味深いお話をご紹介します。
オリオン座を形作る一等星が物凄くデカいらしい
オリオン座に限らず殆どの星座にはその形をつくる明るい星・α星が存在します。
たとえば判りやすい星座として夏の代表的な星座である「さそり座」では心臓部にあたる「アンタレス」がα星です
また、はくちょう座の「デネブ」、わし座の「アルタイル」、こと座の「ベガ」で形作られる「夏の大三角」は有名ですよね。
オリオン座のα星は「ベテルギウス」で、ちょうどオリオンの右肩部分にあたります。
また、「ベテルギウス」の対角線上にあるβ星が「リゲル」でオリオンの左足にあたります。
オリオン座の特徴として「ベテルギウス」と「リゲル」が四角形の2点を形成しているのですが、この2つの星が物凄くデカいことはあまり知られていません。
ちなみにベテルギウスは太陽の700倍~1000倍、リゲルは太陽の70倍となっています。
太陽が直径1mmとするとベテルギウスは直径が1メートルもあるんです。
ベテルギウスとリゲルが物凄くデカイのがおわかりでしょう。
そしてベテルギウスは赤みを帯びていますが、これは表面温度が低いからです。
ちなみに太陽は6000度でベテルギウスは3600度となっています。
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ベテルギウスの大きさは不安定
ベテルギウスが太陽の700倍~1000倍と書きましたが、これは近いうちに大爆発を起こして消滅することになると言われているからです。
恒星はその大きさで最後どのような形で死ぬのか決まるのですが、ベテルギウスの大きさになると最後は超新星爆発を起こします。
その兆候としてベテルギウスが太陽の700倍~1000倍と縮んだり膨らんだりして大きさが不安定になっているそうです。
まさに恒星の断末魔といったところでしょうか
ちなみに太陽の最後は地球の軌道近くまで膨張した後、縮んで白色矮星になると言われています。
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ベテルギウスよりも明るいリゲルは2重星
恒星というのは多くが「伴星」を伴う「2重星」となっていて、太陽みたいに単独なのはむしろ珍しい存在なのです。
オリオン座のリゲルも2重星となっていて割と小さな初心者向け天体望遠鏡でも観測することが出来るようです。
ただし、リゲルが0.3等星に対して伴星は7.0等級とその差が大きいのでちょっと観にくいかもしれないとか。
リゲルの寿命は太陽よりも短い
リゲルは太陽の70倍もの大きさがあり、表面温度は12000度と太陽の2倍も高いですが、その寿命は意外と短くあと1億年だそうです。
これは質量が大きいために中心部で核融合反応が急激に進んでいるためと言われているからです。
ちなみに太陽の寿命はあと50億年だそうで、リゲルよりも小さいのに長生きなのはそれだけ核融合反応が緩やかってことです。
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オリオン座大星雲は三つ星の下
オリオン座といえば是非観ていただきたいのがオリオン座大星雲です。
肉眼でもぼんやり観えるほど明るく場所も割と簡単に特定できるので書人社の方でも簡単に観ることが出来ますよ。
私も何度か観たことがありますが、望遠鏡いっぱいに広がる大星雲の姿は物凄い迫力がありますよ。
見つけ方は、オリオン座の中央にななめに並んだ三ツ星の中央から下に視線を向けていくとぼんやりとした雲のようなものが見えます。
それがオリオン座大星雲です。
真冬に観るオリオン座大星雲は寒いですが空気が澄んでよりいっそう美しく観えます。
頑張って観てみましょう。
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