宇宙から直接天体を観測できるハッブル宇宙望遠鏡はこれまで驚くほど美しい天体写真を私たちに魅せてくれました。
地上から大気を通して観測するのに比べて格段の差を感じる人も多いのではないでしょうか。
私も天体写真をいくつか見てきましたが、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した星雲の写真を初めて見たとき、てっきりコンピューターグラフィックと思い込んでいたくらいです。
他にもブラックホールやダークマター、宇宙の膨張に関連する発見に関わるなど、宇宙開発に大きく貢献しています。
ハッブル宇宙望遠鏡は2015年現在も稼働中
ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日にスペースシャトルで宇宙空間へと送り出されて、初めて宇宙から天体の観測が始まり、2015年現在もしっかりと働いてくれているようです。
観測が始まった当初はたび重なるトラブルで撮影された画像は殆どがピンボケだったといいます。
これでは地上の天体望遠鏡で撮影したものと大して変わらないとのクレームも多かったとか・・・
それもそのはず、その時の解像度はわずか5%しか精度が出ていなかったそうです。
また、太陽電池パネルや記録装置等の故障が続いたとかで関係者の間でも落胆の声が聞かれたそうです。
それをピンボケを修正できるソフトの開発や、スペースシャトル飛行士による船外活動で修理をするなど、数々の努力により見事に修理を完了したそうです。
それ以来送られてきた画像は素晴らしいものばかりで、地上からの観測では味わえない感動を私たちに与えてくれましたね。
個人的にはわし星雲が最も感動しました。
立体感のある星雲画像が凄かったです。
そんなハッブル宇宙望遠鏡も2014年には25周年を迎えたとのことで、そろそろ寿命を迎えつつあるようです。
ここでは大活躍のハッブル宇宙望遠鏡の寿命について考えてみました。
ハッブル宇宙望遠鏡のスペック
ハッブル宇宙望遠鏡は長さ13.1m、重さ11t、主鏡2.4mの反射式望遠鏡で他にも各種先進観測機器が搭載されているそうです。
まさに宇宙に浮かぶ巨大な天文台というところですね。
これが97分で地球を1周し、寿命は15年とされています。
これで25周年を迎えたのですから、当初の寿命の予定はとっくに過ぎているわけで、数々のメンテナンスで10年も延命されてきたわけです。
これではそろそろ本当の寿命を迎えても仕方が無いところでしょうね。
ハッブル宇宙望遠鏡の後継機を開発中
NASAでは現在ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の打ち上げを予定していて、開発がすすめられているようです。
当初2014年に打ち上げの予定でしたが諸事情で2018年以降の打ち上げを目指してているそうです。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主な任務はビッグバンの痕跡である「宇宙背景放射」を詳しく観測することで、初期の宇宙がどのような状態だったのかを解明することとされているようです。
そのため少しでも観測効率を上げたいためなのか、ハッブル宇宙望遠鏡のように地球を周回する軌道上には設置せず、太陽とは反対側の地球から150万kmの位置(ラグランジュ点)で太陽を周りを公転するそうです。
したがって地上600kmのハッブル宇宙望遠鏡なら故障しても修理に行ける距離ですが、150万kmとなると修理に行くことはできず、故障は許されない状況となります。
関係者はジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡を同時に運用して同じ天体を観測して比較してみたいところだそうですが、はたして2018年までハッブル宇宙望遠鏡がもつかどうか・・・
この2つの宇宙望遠鏡の他に現在「ケプラー」と呼ばれる宇宙望遠鏡が太陽系外惑星の発見に貢献していますが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が加われば宇宙開発に大きな弾みがつくでしょうね。
ということでハッブル宇宙望遠鏡よりも高性能なジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡に期待していきましょう。
動画で分かりやすく解説:BBC 神秘の大宇宙 DVD全9巻
近い将来宇宙の成り立ちが解明される日も近いかもしれません。
ひょっとしたらタイムマシンも実現可能になるかもしれませんよ。
私だったら5年後の未来に行って株価を確認してきます(^^ゞ
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