天動説といえば、世の中は何でもかんでも自分たちを中心に回っていると言わんばかりに信じられてきたものですが、地動説が唱えられるまでいくつかの矛盾点があったはずです。
それにしても当時の人は24時間で地球の周りを全ての天体が1周すると考えていたわけですから、あまりの素直さに呆れてしまいます。
でも当時ではそれが当たり前になっていたんでしょうね。
たとえば次のようなことです。
金星や水星が太陽から一定の角度までしか離れない。
火星や木星、土星が逆行する
現代ならこれらの惑星の動きは、ちょっと天文をかじった人なら常識的にあり得ないことはわかります。
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そこでこれらの疑問点に対して地動説が信じられていた当時、どのように説明されていたのか調べてみました。
水星や金星が太陽から一定の角度までしか離れないのは太陽と同じ角度で周っているから
水星や金星のような地球より内側を回ってる惑星は、太陽-地球-水星(金星)という配列はあり得ませんから、地球から見ればある一定の角度より離れることはありません。
これを最大離角と呼んでいますが、当時はこれをとんでもない考え方で信じられていたんだそうです。
それは「水星が公転している中心」「金星が公転している中心」「太陽」と結んだ線が常にズレることなく地球の周りを公転していると考えられていたのです。
確かにこれなら当時の考え方においては説明が付いたかもしれませんが、今なら「どう考えてもおかしいでしょ」って突っ込みたくなりますね(*^_^*)
火星や木星、土星が逆行するのはそのような軌道だから
地球より外側を回っている火星、木星、土星など、夜空を西から東に向けて移動していくと、途中で逆行して見えることがあります。
これは惑星が逆行して動く理由に書いていますが、地球がその惑星を追い越していくことで逆に動いているように見えるだけで、実際に逆行することはありません。
しかし天動説が信じられていた当時は、これを
「その惑星の軌道上で円運動が働いているから」
と説明していたそうです。
つまり、地球の周りを月が公転しているように、その惑星も何らかの母天体?を中心に公転していたと考えられていたようです。
何とも無理のある説明ですが、これも自分たちを中心に世の中は周っていると信じたかったのでしょうね。
惑星と名付けられたのは惑わされる星だから
そもそも太陽系を公転している星が惑星と名付けられたのは、上記のように当時の専門家には“説明に困る”星で内心は惑わされることから名付けられたと言われています。
なので、当時は地動説に政治的な背景があったために、本当は地動説が間違っているのではと疑っていたのかもしれませんね。
天文学は常識に捉われてはいけない。
天文学ではあのアインシュタインの相対性理論が有名ですが、その考え方とは、「動いている物体は止まっている物体よりも時間の進み方が遅くなる」というものです。
これを普通の人が聞いたら、意味不明に思えるのでしょうけど、相対性理論はGPSなどで利用されているように疑いようのない事実です。
こうした常識に捉われない人は、いつの時代も存在するようで、だからこそ科学がここまで発展してきたんですね。
物事に対する柔軟性は天文学だけでなく、医学や化学など、あらゆる学問に共通することですよね。
人類って本当に優秀です。
これからどこまで科学が発達するのか楽しみです。
それと、凝り固まった私の頭を何とかしてほぐしてもらいたいです(^^ゞ
天文学を勉強すればするほど、理解に苦しむ時実が次々と現れてきます。(ノ_<。) まあ難しいから天文って楽しんですけどね♪