最近になって第9惑星が発見されたかもしれないとのニュースがあちこちで聞かれるようになりましたね。
まだ確認されていないので正式な発見ではありませんが、聞くところによると海王星の外側を非常に細長い軌道で周回しているんだそうです。
暫定ネームが「プラネットナイン」と呼ばれているようですが、米カリフォルニア工科大のマイク・ブラウン博士らの研究チームが発表したもので、太陽系外縁部にある天体の軌道を分析して分かったとのこと。
そしてその軌道がかなりの楕円軌道のようで、太陽に最も近づいても太陽から海王星までの距離の20倍とされているようです。
さらに驚いたのは公転周期が1万~2万年ととんでもなく長いこと。
太陽系外縁部の6つの天体の軌道からはじき出した
太陽系で最も外側にある惑星は海王星ですが、マイク・ブラウン博士が注目したのはさらに外側のカイパーベルトにある6つの天体の軌道だとか。
太陽系の惑星はほぼ新円に近いのが、海王星から外にあるカイパーベルトに属する冥王星をはじめとする天体は、かなり偏った軌道を描いていることが判っています。
その中の6つの天体の軌道が歪で片方向に偏っているのはその反対方向に大きな惑星が存在することでバランスが採れているに違いない、それが今回発表された「プラネットナイン」となっているのです。
そのCG画像がこちら
現在ハワイの W.M.ケック天文台、日本の すばる望遠鏡 などが確認するために観測しているそうですが、発見される可能性が高いそうです。
マイク・ブラウン博士は冥王星格下げのきっかけになった人
今回の第9惑星の存在を発表したマイク・ブラウン博士ですが、実は冥王星の軌道付近に冥王星よりも大きな天体を発見して、惑星規定から外れた冥王星が準惑星に格下げされたきっかけになった人なんですよ。
一部では“冥王星キラー”とも呼ばれているようで何とも皮肉な運命ですが、マイク・ブラウン博士によって太陽系の惑星が8個になってしまったものが、9個に戻る日も近いかもしれませんね。
先日調べた太陽系の惑星の大きさと距離感でイメージしている通り、太陽を直径1メートルのバランスボールに例えると海王星は3.2km離れたピンポン玉になってしまうように、太陽系全体のイメージがまた大きく変わりつつあります。
質量は地球の10倍
この第9惑星は太陽から海王星までの平均距離約45億キロの20倍もあるとのこと。
また質量は地球の10倍、冥王星の5000倍だそうで、太陽を1~2万年かけて周回しているそうです。
気になる大きさのイメージはこんな感じです。
太陽系では5番目の大きさになるとか。
もしこれが実際に確認されれば2006年に準惑星に格下げされた「冥王星」に代わる太陽系第9惑星の発見ということになります。
また注目すべきはこの第9惑星が過去に地球と衝突するのではないかと恐れられた「惑星ニビル」のことではないかと噂されていることです。
オカルト界では「やっぱり」
40年ほど前になりますが、私が耳にしたのは
「冥王星よりも外側を公転しているもう一つの惑星が存在する」
と聞いていました。
しかし正式には発表されていなかったのでおそらく単なる噂でしかなかったようです。
オカルト界ではこの惑星を「惑星ニビル」と呼んでいて、ニビル星からやってきた宇宙人により猿人に遺伝子操作して今の地球人を作りだしたと信じられているようです。
こんなことは誰も信じないでしょうが、オカルト界ではもはや常識だったようで、今回の発表も「惑星ニビル」の再発見に過ぎないと冷ややかな反応を見せているようです。
しかし最近の観測技術の発達は目覚ましいものがありますが、太陽系のかなりの部分は未解明の状態であることをうかがわせますね。
今回の発表は理論上存在するはずというものですが、だいたいこういったものは後になって確認されることが多いようで、まず間違いなく第9惑星誕生となるそうです。
そうなると、かつて惑星ニビルを信じたオカルトマニアがまた大騒ぎする姿が目に浮かびますね。
第三次世界大戦が勃発するとか、地球と衝突などの噂だけは勘弁してもらいたいですね。
惑星だけに私たちを“惑わす”ネタが尽きないようです。
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