国際宇宙ステーション

国際宇宙ステーションはアメリカ、ロシア、日本、カナダ、欧州宇宙機関によって運営されている宇宙の実験施設です。

これまで何人かの宇宙飛行士が長期間滞在して与えられた任務をこなしながら生活していますが、これまで一定の成果を得られていると聞きます。

こうした宇宙飛行士の暮らしが話題になることで、子供たちの間では国際宇宙ステーションへの憧れている子もいるのではないでしょうか。

そんな国際宇宙ステーションがライフルの弾よりも速いスピードで飛行している事実についてのご紹介です。

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国際宇宙ステーションの速度は秒速8km

地上400kmの高さを飛行している国際宇宙ステーションってどのくらいのスピードかご存知ですか?

なんと秒速8kmなんですよ!

時速にすると27,600 km/h、地球をわずか90分で1周してしまう猛スピードなんです。

もっとわかり易く言うとライフルの弾よりも速いんです!

かつて活躍していた超音速旅客機「コンコルド」の速さは、最大速度がマッハ2.04(時速約2450km)、最も速い戦闘機でもマッハ3.0と言われているくらいですから、これと比べても10倍前後の速さなんです。

どうしてこんなに早く飛行しないといけないのかというと、高度が400kmと低いからです。

400kmと言えば東京~大阪の直線距離くらいですからいかに低いところを飛んでいるかが判るでしょう。

またどうしてこんなに早く飛行できるのかというと空気抵抗が殆ど無いからです。

国際宇宙ステーションの大きさは73m×108.5mとサッカー場くらいの大きさで太陽光パネルを開いた状態なので、もし空気抵抗があったらとてもじゃないですがここまで速く飛行することはできません。

空気抵抗と言えば将来宇宙空間を飛行できる旅客機の構想も上がっているんですよ。

空気抵抗のない宇宙空間を飛行することで東京~ニューヨーク間を2時間で結ぶというものです。

宇宙空間ならでは特典ってとこでしょうか(*^_^*)

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人工衛星は高度が高いと速度は遅くなる

そもそも衛星の速度というのは地球からの距離に比例していて、遠くなればなるほど速度は遅くなります。

というのは引力と遠心力が関係しているからです。

ちなみに静止衛星のひまわり8号は地上から高度36,000kmで24時間で一周しています。

これだけ高い位置を飛行する人工衛星はスピードが遅くなるのです。

つまり人工衛星は引力と遠心力で所定の高度でバランスがとれているのです。

詳しくはこちら:人工衛星の速度は高度で決まるって知っていますか?
        ひまわり8号の特徴や用途は?
        重力と引力って何が違うの?

国際宇宙ステーションは徐々に減速する

国際宇宙ステーションの高度は地上400kmの熱圏という位置を飛行していますが、宇宙空間といえども全くの真空では無いために多少の空気抵抗を受けてしまいます。

なので少しずつですが減速して徐々に高度が下がっていきます。

そのたびに小型のロケットエンジンで高度を上げて軌道修正しているわけです。

 

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国際宇宙ステーションの高度400kmが決まった理由

国際宇宙ステーションの高度400kmという高さですが、どうしてこの位置に決まったのか知っていますか?

簡単に言うと理由の一つにあるのがスペースデブリが少ないのからです。

人類初の人工衛星スプートニクを旧ソ連が打ち上げに成功してから、世界各国で次々と人工衛星が打ち上げられ、気象観測用、軍事偵察用など運用されるようになりました。

その数なんと3500個以上が現在も地球の周りを周回しているとされているのです。

これだけではありません。

人工衛星を軌道に乗せるために付属物も同じ軌道を周回しているのです。

そのほとんどが地上から800~850kmに集中していて、その数は大きさが1cm以上のものでは50万個以上もあると言われているのです。

これを避けるため高度400kmといった低い位置を飛行しているのです。

またこれより低い高度300kmともなるとそれなりに空気抵抗が影響して、それだけ軌道修正が必要になってくるためロケットエンジン用の燃料がかさんでしまいます。

なのでスペースデブリと軌道修正用の燃料問題、他には補給船のアクセス問題などを勘案して高度400kmと決まったようです。

これだけものすごいスピードで飛行しているってことは相対性理論上時間の進みかたも遅くなるようで、その都度修正しているみたいですよ。

それだけ歳をとらないってことでうらやましいですよね。

といっても見た目には殆ど変わらないと思いますが・・・

詳しくはこちら:相対性理論で年をとらない方法があるって本当?
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