私たちは天の川銀河と呼ばれる銀河に属し、太陽系第3惑星である地球に居住しています。
天の川銀河は棒状の塊が回転する棒渦巻銀河とされていますが、このような姿は宇宙ではありふれた存在とされているようです。
他にはアンドロメダ銀河のような綺麗な円形の渦巻銀河も多く見られますよね。
私が子供の頃、こうした銀河の画像を眺めては一人で興奮していたものです。
それにしてもこうした銀河はいったいどのような経緯を辿って今のような姿になったのか気になりませんか?
そこで今回は銀河の一生について調べてみたのでご紹介します。
銀河がどうやって出来たのかはまったく分かっていない
結論から先にいうと、現在の天文学では銀河の一生は殆どが謎のままで、どうやって出来てどうやって消えていくのかまったく分かっていないとされています。
分かっていることといえばほぼ全ての銀河の中心に超大質量のブラックホールが存在しているだろうということ。
つい先日M87の銀河中心のブラックホールの撮影に成功したばかりですのでご存知の方も多いでしょう。
銀河には数千億個もの恒星によりその姿が形成されていますが、恒星にも寿命がありますから銀河内での誕生や死を繰り返し、やがては消滅することになると考えられているようです。
このように銀河の一生というのは部分的にしか分かっていないのが現状のようです。
ただ細かな部分が不明でもおおよそのこことは分かっているようで、最も有力な考え方というのは次のような流れになります。
銀河はビッグバンから数億年後に誕生した
銀河はビッグバンにより宇宙が誕生して数億年後に形成されたといいます。
初期の銀河は恒星やガスやチリが集まった混沌とした状態となっていたといいます。
やがて恒星やガスやチリが自らの重力により集まり始めますが、出来たばかりの銀河はどれも小さなものばかりだったといいます。
しかし、その後、何十億年もかけて衝突・合体を繰り返しながらしだいに大きく成長していったといいます。
ひきつけられる恒星は回転して円盤状になり巨大な渦状の腕に吸い込まれていったといいます。
そのイメージがつかみやすいコンピューターシミュレーションがこちら
出典:国立天文台
銀河同士が衝突・合体していく中で星が生まれる姿がなんとなく分かりますよね。
私たちが属している天の川銀河もこうして形成されたのではないかと考えられています。
これらの銀河は超大質量ブラックホールにより重力源として支配されていると考えられています。
ちなみに天の川銀河の中心にある超大質量のブラックホールも周辺の恒星の動きを観測することで分かったといいます。
ブラックホールという無限大の重力の周囲を回転するだけに周囲の恒星が高速で軌道運動していることが超大質量ブラックホールの決定的証拠となったといいます。
動画で分かりやすく解説:BBC 神秘の大宇宙 DVD全9巻
4つに分類される銀河の姿
銀河は形成される経緯によってその姿が違ってくるようで、大きく分けて4種類に分類されます。
その4種類は「渦巻銀河」「不規則銀河」「レンズ状銀河」「楕円銀河」に分けられ、1926年、エドウィン・ハッブルが提唱したもので、「ハッブル分類」と呼ばれています。
一つずつみていきましょう。
渦巻銀河
恒星やガスが集まって平たい円盤が形成され、中央の膨らんだ「バルジ」や棒状の塊から渦巻き状の腕が形成されます。
中央部は新たな恒星が誕生する領域で、高温で若い恒星を多く含み、その周りの円盤部では高齢の恒星が多いとされています。
また銀河を球状に包み込むように形成される「ハロー」には球状星団が存在しています。
天の川銀河もこうした構造になっていると考えられています。
不規則銀河
銀河の中でも明確な構造が見られず、基本的にハッブル分類において渦巻銀河、楕円銀河、レンズ状銀河に分類できない銀河を言います。
レンズ状銀河
出典:Wikipedia
渦巻銀河のように楕円形や棒状の核があるのに渦巻きの腕が無いレンズのような姿の銀河を言います。
レンズ状銀河は渦巻銀河の一種で恒星の材料となるガスを使い果たして楕円銀河に移行していく過程の姿と見られているようです。
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楕円銀河
楕円形で全体として均等な明るさや黄色みを帯びた赤い色合いが特徴で、星間ガスが殆ど存在しないとされ、若い、明るい恒星など、活動的な恒星が無いとされています。
楕円銀河は銀河の衝突後に見られるようで、内部では恒星が乱雑に公転し、古い恒星しか含まれていないとされています。
遠い将来、天の川銀河とアンドロメダ銀河が衝突することが分かっていますが、衝突後には楕円銀河になると考えられており、そういった意味でも楕円銀河は銀河の最終的な姿なのかもしれません。
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銀河の一生を調べてみて思ったんですが、銀河は非常に複雑で様々な考え方が混在しており、どれが正しいのかよく分かりませんでした。
宇宙の95%は謎のままと言われているくらいですから、その宇宙を構成している銀河の一生を解明しようとするのも簡単なことではないのは当たり前ですよね。
今回は大まかなことしか分からなかったので簡単にまとめてみましたが、今後新たなことが理解できるようになったらまとめていこうと考えています。