宇宙には数千億個もの銀河や星雲が存在していると考えられています。
大きさも直径で二十万光年だったり十万光年だったり、想像もつかないほど大きな銀河が宇宙でひしめき合っている姿を想像してしまいます。
天文に興味が無い人でも一度は耳にしたことがあるアンドロメダ銀河がその中の一つ。
そして太陽系が所属している天の川銀河も宇宙に存在する銀河の一つ。
アンドロメダ銀河は宇宙でも最大規模の銀河とされ、画像でもよく目にしますよね。
そのアンドロメダ銀河が天の川銀河に近づいているとされ、いずれはお互いに衝突すると考えられているのです。
アンドロメダ銀河と天の川銀河が衝突するなんて恐ろしいよ
衝突すればアンドロメダ銀河にあるいずれかの恒星と太陽が衝突してしまうことも考えられるわけです。
そうなれば人類も絶滅する可能性も高くなるはず。
はたしてアンドロメダ銀河と天の川銀河が衝突合体すればどのようになると考えられているのか・・・
銀河はいくつもの天体が混在した集合体
アンドロメダ銀河も天の川銀河も基本的には恒星や小天体、星間物質や宇宙塵、ダークマターなどで構成され、お互いの重力によって拘束された巨大な天体とされています。
どちらの銀河にも中心には超大質量ブラックホールが存在していると考えられています。
どちらも渦巻状の姿になっていて一般的にはこれを銀河と呼んでいます。
私達が所属する太陽系は天の川銀河に所属していますが、天の川銀河の直径は約十万光年。
お隣のアンドロメダ銀河は天の川銀河から123万光年、直径は約22万~26万光年。
つまり天の川銀河12個分の距離にアンドロメダ銀河は位置しています。
天の川銀河12個分なんて結構近そう
ちなみにアンドロメダ銀河には1兆個もの恒星が存在しているとされ、イメージ的には銀河内は恒星がびっしりと詰まっているように思えますよね。
アンドロメダ銀河は猛スピードで地球に近付いている
アンドロメダ銀河はどのくらいのスピードで地球に近づいているのかというと、何と秒速122kmという猛スピードです。
秒速122kmといえば東京~大阪を4秒かからないという超高速なのです。
秒速122kmなんて早すぎる~
そんな勢いで天の川銀河と衝突すれば何があってもおかしくないと考えるでしょう。
アンドロメダ銀河は肉眼でも見える
現在アンドロメダ銀河は現在アンドロメダ座にあってわりと簡単に見ることが出来ますよ。
満月の5倍ほどの大きさに観えるとされ、秋になれば北東から天頂付近に来るので最も観やすいです。
ただしぼんやりとして暗いので空気が澄んで明かりが無い場所でないと観るのは困難かもしれません。
場所はこの辺です。
カシオペア座のWと秋の四角形が分かれば簡単に場所を特定することが出来ます。
場所が判ったら一度初心者向け天体望遠鏡で見てみてください。
地球に向かって近づいてくるアンドロメダ銀河を目の当たりにするのも感動ものかもしれませんよ。
あわせて読みたい:アンドロメダ銀河が肉眼で見えるって本当?
アンドロメダ銀河と天の川銀河の衝突は何年後?
アンドロメダ銀河を目にすると、すぐ隣にある銀河だけにずいぶん身近に感じますが、これでも光の速さで123万年もかかる途方もない距離にあるんです。
ただ宇宙規模からすれば123万光年なんてのはすぐ近くと言ってもいいレベルなんだそうです。
観測によれば秒速122kmとなっていますが、このペースで向かってくるとなると天の川銀河と衝突するのは50億年以内、予想では40億年後となるそうです。
40億年後に衝突?
アンドロメダ銀河と衝突しても地球には影響無い?
科学者の間ではアンドロメダ銀河と天の川銀河と衝突すると、規模が大きい方が小さい方を吸収すると考えられています。
ということは、アンドロメダ銀河が直径約22万~26万光年、天の川銀河の直径は約十万光年と、アンドロメダ銀河の方が2倍以上となり天の川銀河は吸収されて消えて無くなると考えられています。
また衝突自体も最初の衝突が数億年、勢いでお互いに通り過ぎて引力に引っ張られ2回目の衝突が30億年かかると考えられています。
そこで銀河内の恒星同士の衝突が頻発すると思うかもしれませんが、恒星同士の衝突は殆ど無いだろうと考えられています。
というのは、銀河内の恒星同士の距離は物凄く離れているからです。
太陽の隣の恒星まで約3.9光年ですが、判り易く縮小してみると、直径1.4cmの太陽から隣の恒星までは400km離れていることになります。
つまり直径1.4cmのビー玉が東京から大阪まで離れていることと同じです。
2つのビー玉が400km離れているのに衝突なんてかなり小さな確率と考えられます。
銀河内はこんなスカスカなので衝突なんてのは物凄く確率が低いことが分かりますよね。
なので地球には何の影響も無いと考えられています。
地球にはさほど影響は無いらしいよ
ただ、40億年後の地球となると太陽も寿命を迎えて膨張しはじめ地球の軌道近くまで太陽の表面が近づくと考えられています。
そうなれば地球上の生命は全て焼き尽くされ地球も死を迎えているのではないかと考えられています。
つまり仮に地球に悪影響があったとしても、すでに地球には人類はいないわけですからどちらにしても不安になる必要はないということです。
40億年後にはワープ航法でも開発されて他の銀河に移住し終わっているでしょうから・・・