太陽

地球は太陽からの熱エネルギーを受けて多くの生命が存在できることは誰でも知っていることと思いますが、いったいどれくらいの量の熱を受け取っているのかご存知ですか?

実は地球全体では太陽が発する熱の量の20億分の1しか届かないんですよ。

それでも真夏になれば猛暑に襲われることがたびたびあるほど太陽が発するエネルギーがどれほど膨大なものか見当がつくのではないでしょうか。

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太陽は遠く離れた巨大なストーブ

太陽太陽は半径が地球の109倍、質量は33万倍ととてつもなく大きな恒星です。

太陽のエネルギーは膨大で、表面温度が6000℃といわれています。

地球から1億5千万キロ離れ、光の速度で8分20秒もかかるほど遠いところに位置しています。

これだけ遠くに位置している太陽からの放射熱により地球では様々な気象現象が引き起こされているわけで、太陽がどれだけ大きな存在なのかが分かりますね。

ちなみに太陽からの熱は「放射」といって、ストーブから離れた場所でも温まることができるのと同じ考え方で、キャンプファイヤーでたき火を囲んで周りの人が熱を感じることと同じです。

太陽からの放射熱が地表を温める

太陽からの放射熱地球が温暖で生命に満ち溢れているのは太陽からの放射熱により地表が温められるからです。

ただし、それは地球に向けての半分しか吸収さてていません。

というのは大気中の塵や雲などで反射されてしまったり、地表の届いても地上に積もった雪に反射されてしまうからです。

そのため昼間でも極端に地表の温度は上がりません。

さらに、地球は太陽の光が当たらない夜間があるので温められた熱を放射しています。

つまり太陽からの放射熱を受けながら、同時に冷めてもいるのです。

ちなみに太陽の放射熱が地表に吸収される割合は47%
大気や雲に吸収される割合は19%
大気や雲により宇宙に反射される割合は34%
となっています。

地球が冷え過ぎず、熱過ぎないのは、二酸化炭素や水蒸気、広大な海があるおかげなのです。

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大気が大循環しているのは受ける熱エネルギーの量が違うから

地球の大気は大循環していますが、それは元々太陽の放射熱によるもので、地球上の場所によって量が違ってくることから起こるものです。

太陽から受ける放射熱は赤道付近が最も多く、赤道付近は季節にかかわりなく熱いです。

一方、北極や南極付近は太陽から受ける熱の量が少ないので、両極とも気温が低く年中氷におおわれている状態です。

このように地球では場所(緯度)によって温度が違うので地球規模で対流が起きるのもので、天気予報などでよく聞かれる「偏西風」「貿易風」などは地球規模での温度の違いで起こっている現象なのです。

また、いずれも地球の自転によって風が吹く方向が決まります。

地球で吹く大循環は3種類

地球上では緯度の違いで3種類の風が吹いていて、自転によって風向きが変わってきます。

●極偏東風
●偏西風
●貿易風(偏東風)

大気の大循環
出典:Wikipedia

よく台風シーズンになると台風の進路予想で
西に進んだり東に進んだりすると予想されますよね。

これはいろんな要素が含まれますが、おおかた貿易風と
偏西風がどのように吹いているかで決まってきます。

冬になれば寒気団の南下が予想されますが、
偏西風の向きによって大きく変わることがあります。

このように大気の大循環は地上の気象に大きく関わっているのです。

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砂漠も大気の大循環によるもの

地球上にはいたるところに砂漠が存在しますが、私たちの砂漠に対するイメージは熱い地域の赤道あたりに多いイメージがありますよね。

実は赤道上よりも緯度が高い場所に多く存在するんですよ。

実はこれも大気の大循環によるものなんです。

というのは砂漠にはめったに雨が降りませんからその付近は晴天率が高いことになります。

晴天率が高いということは気圧が高いことですから常に下降気流になります。

貿易風は赤道付近で温められた空気が砂漠が多気地域で下降気流となり気圧が高くなるのです。

つまり高気圧の確率が高いので雨が降り難いということになります。

またこの地域に送られてくる空気は雨が降った後の乾燥した空気なのでよけいに雨が降り難いのも砂漠が出来やすい要因となっています。

他にもまだいっぱいありますが、遠く離れた太陽が放つ熱エネルギーのほんの一部でもこれだけ影響があるんですから、いかに太陽が膨大な熱を発しているのかが判りますね。

この熱を何とか工夫して火星まで届けてやれば火星のテラフォーミングも実現するかもしれませんね。

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