アンドロメダ星雲といえば天文に興味が無くても一度は観てみたい星雲ですよね。
画像で見ると渦を巻いている様子がはっきりとわかるし、“これぞ宇宙”って感じがします。
宇宙にはアンドロメダ星雲のように綺麗に渦を巻いている星雲が無数にありますが、私たちが住んでいる銀河系に一番近い渦巻状の星雲がアンドロメダ星雲なんです。
アンドロメダ星雲までの距離
意外と知られていないのがアンドロメダ星雲までの距離です。
実はアンドロメダ星雲は銀河系のすぐ近くにあるんですよ。
まあ近いといっても距離にして約230万光年ですけど。
光で230万年かかります。・・・数字だけみると遠いですね(^^ゞ
しかし、宇宙の果てまで137億光年もあることを思えば230万光年なんて近いもんです!(^^)!
私が近いと書いたのには理由があるんです。
それは銀河系の直径が10万光年、アンドロメダ星雲までの距離が230万光年だからです。
何と銀河系を23個並べた位置にアンドロメダ星雲があるんですよ。
アンドロメダ星雲の直径が26万光年あるとされていますから、銀河系の23個分の距離の先には直径が2.6倍のアンドロメダ星雲があるんですよ!
そう考えるとっ結構近いと思いませんか?・・・そうでもないか(^^ゞ
また、アンドロメダ星雲は銀河系に少しずつ近づいているんだそうです。
近づいているスピードが何と時速44万キロ!!物凄いスピードですね。
で、40億年後には銀河系と衝突するとされているそうです。
といっても、その前に太陽の寿命がきて地球も消滅するでしょから人類には関係ないですけど・・・
あわせて読みたい:銀河の大きさはどれくらいなの?
動画で分かりやすく解説:BBC 神秘の大宇宙 DVD全9巻
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アンドロメダ星雲の見つけ方
アンドロメダ星雲は銀河系に近いので他の星雲と比べてもかなり大きく見えます。
一応大きさは月の5倍ということになっていますが、なにせ暗いのである程度場所が判っていないと探すのは困難でしょう。
ちなみに、アンドロメダ星雲の明るさは4等級と、人が肉眼で見られる明るさの6等級より明るいので簡単に見られると思いがちですが、星雲や彗星といったボヤーとした天体は全体を集めた状態で等級が決められているので実際に感じる明るさははるかに暗いです。
なので、空気の澄んだ街明かりや月灯りが無いことが条件です。
星雲はぼんやりとしか見れないので少しでも雲があると同化してしまい、星雲だか雲だか判断できないことも多々ありますから。
見つけ方はこの当ブログの
星雲の観測方法(例 アンドロメダ星雲の見つけ方)
でも解説していますが、W文字が特徴の「カシオペア座」から追っていく方法が個人的には簡単だと思います。
参考のために自分で作ってみた画像があるのでご覧ください。
この画像は10月中旬、夜9時前後、北を向いた状態で天頂付近を見上げた時を描いた様子です。
ちょっと判り難いかもしれませんがある程度は参考になると思います。
Wの両端のラインを結んだ点と中央の点を結んだラインを南に3倍するポイントからで若干左に戻したところにアンドロメダ星雲があります。
にあるんですが、この画像を参考にして、とりあえず探してもらえれば見つかると思います。
他の見つけ方としては画像にも書いていあるように、「秋の四辺形」から探す方法です。
「秋の四辺形」はペガスス座とアンドロメダ座が作る全てが2等級でできた4角形ですが実際に夜空を見てみるとわりと目立つので簡単に見つけられると思います。
その左上の2等級から1つ、2つ目の星を見つけたら右に2つ暗い星が見えます。
その2つ目の右斜め上の付近にアンドロメダ星雲がぼんやりと見えるはずです。
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アンドロメダ星雲の観察は双眼鏡がベスト
月の5倍という大きさなので肉眼でも見れますが、天体望遠鏡で見るとなると全体像ではなくアンドロメダの中心部分しか入りません。
なのでアンドロメダ星雲のような大きな天体は双眼鏡で観察するのが一番適しています。
倍率は7~10倍くらいで十分です。
また双眼鏡でもピンからキリまでありますが、星雲のような暗い対象物を見るならできるだけ口径の大きなものを選ぶと良いでしょう。
口径が大きいと暗いものまでみえて、細かな部分も見やすくなります。
オススメは7倍で口径が35~50mmの双眼鏡です。
口径が70mmの双眼鏡もありますがレンズが大きい分重量も大ききなり手で持って観察するにはきついかもしれませんのであまりお勧めできません。
よくズームが良いのでは?といった声を聞きますが、ズームレンズは構造上レンズの枚数が多くなるため、それだけ光の損失も大きく天体のような暗い対象物には適していません。
初めて双眼鏡を購入しようとしている方はあまり高価な双眼鏡はやめた方が良いと思います。
何度も使っているとよりランクの高い双眼鏡が欲しくなりますから、慣れるまでは安物で十分だと思います。
いずれにしてもお店の人に聞くか専門家に相談するなりした方が無難でしょう。
アンドロメダ星雲は見た感じが写真と全然違う
よくアンドロメダ星雲の写真を見るとくっきりと渦が巻いている姿が見られますが、実際に望遠鏡で見てみると「ぼんやりした薄い雲?」くらいにしか見れません。
こんな感じです。
天文台にあるような大きな望遠鏡で見てもそれほどくっきりとは見れません。
ところが撮影してみると意外と目では確認できないものが綺麗に写っているんですよね。
これは惑星や彗星など他の天体を撮影しても同様です。
よく火星や木星、土星などを天体望遠鏡で撮影していましたが、表面の模様が撮影してみて始めたわかったのが何度もあります。