ちょっと前にオゾン層破壊とかオゾンホールとか騒いでいましたよね。
オゾン層が破壊されると紫外線が直接ふりかかり生命が生きていけないとか、皮膚がんや白内障の恐れがあるなど、多くの科学者が警鐘を鳴らしました。
オゾン層を守るために世界各国が対策をとってきましたが、最近になってあまり聞かれなくなりましたよね。
オゾン層ってどうなったの?
ひょっとしてオゾン層の破壊は食い止められたのか?
それともますますオゾンホールが大きくなってきたのか?
そもそもオゾン層とは何なのか?
そこでオゾン層について調べてみました。
オゾン層とは地上の生命を守るカーテン
オゾンは酸素が3つ連なった分子の形をしていて、高度10 ~ 50 km付近に存在しているとされています。
オゾンは高度20km以上で酸素が強い紫外線により分解し、それが別の酸素分子と結合したものです
それと同時にオゾンは酸素原子の反応して酸素分子に変化しています。
このようにオゾンは不安定なので上空では分解と生成が平衡しているものと考えられています。
こうして形成されたオゾン層は紫外線を吸収してくれることで地上の生命を守ってくれるカーテンの役目をしています。
また温室効果を高める作用もあります。
なのでオゾン層は私達が生きていくうえで無くてはならない存在なのです。
オゾン層は命を守るカーテンだったんだ
フロンガスも紫外線で分解
不安定なオゾンだけに家電製品に使われている「フロンガス」により分解されてオゾンホールを作っていると考えられています。
何故このような現象が起こるのかというと、フロンガスは酸素分子と同様、上空で紫外線により分解され、この際に生成される塩素イオンがオゾンの生成を阻害してしまうからです。
これで上空で生成と分解が平衡していたオゾンがバランスを崩すことでオゾンホールとなって現れるとされています。
オゾンは上空で生成と分解を繰り返していたんだね
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フロンガスは家電品に多く使われている
フロンは家電品やスプレー缶のガスに使用され、フロンがオゾン層破壊の原因になっていることが分かるまで世界で大量に製造されています。
たとえば、冷蔵庫やエアコンの冷媒や断熱材、工業用の洗浄剤、断熱材やウレタンフォームなどの発泡剤にフロンガスが使用されています。
1995年にフロンガスの生産は全廃され、現在はこれまで使用してきた家電などに注入されたままのフロンガスを回収する義務も課せられました。
しかし後進国に出回っている中古品にはこうした規則が守られるとは考えにくいために、現状はフロンガスの放出は野放しの状態になっているかもしれません。
現在は代替フロンが使用されているが・・・
こうしたことで各メーカーは代替フロンを使用しはじめ、一見オゾンホールは縮小していくものとされていますが、その代替フロンに今度は地球温暖化を促進させることが分かってしまったのです。
代替フロンが地球温暖化を促進?
せっかくオゾンホールを無くそうとして考案された代替フロンが違った形で環境破壊しているとは何とも皮肉なもんですよね。
しかもフロンガスも代替フロンも実際の見積もりより高い漏洩率が明らかになったことで、今後新たな冷媒の開発が迫られているとのこと。
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オゾン層は極地域が最も薄い
オゾン層は極地域に近いほど層が薄くなるためオゾンホールが出来やすいとされています。
それはオゾンが分解され易い気象条件が関わっているとされています。
また北極よりも南極の方が気象条件によってオゾンホールが出来やすいとされています。
加えて人間が放出するフロンのようなオゾン破壊物質が加わりオゾンホール生成が加速されるというわけです。
2011年の冬季〜初春にかけての北極と南極のオゾンホール 出典:気象庁
現在オゾンホールは縮小しつつある
で、現在のオゾンホールはどうなっているのかというと・・・
少しずつですがオゾンホールは縮小しているようで、21世紀中には完全に塞がると考えられているようです。
とりあえずは様々な規制によりオゾンホールの拡大は避けられたみたいですね。
ただしオゾンホールの原因は人間が放出してきたフロンガスだけではなく火山の噴火も影響していると考えている科学者もいるようです。
オゾンホールも地球温暖化とは無関係ではないとされているので今後の有効な対策が待たれているということのようです。
オゾンホールや地球温暖化対策をはじめとした環境対策が今後の人類にとっては課題が山積だね