2011年の原発事故以来、日本では原発再稼働の反対意見が多く、現在ほとんどの原発が再稼働できないままになっています。
元総理大臣の小泉純一郎氏も原発の再稼働には反対していることも有名になっていますね。
小泉氏が原発の再稼働に反対する理由として主張するのは、核のゴミである「放射性物質」をどうするか?です。
というのは、放射性物質は安全なレベルになるまでまで十万年もかかると言われているからです。
十万年もかかるものを地下に埋めて安心して暮らせるのか、というのが日本国民の不安材料になっているわけで、そこには明快な答えがありません。
外国ではガラス管に収めて地下深く埋め立てるような形で廃棄するそうですが、それを見学した小泉氏が原発反対を主張し出したものです
さてそんな厄介な放射性物質を今後どうやって処理するのか世界で議論になっていますが、私がふと思いついた良い方法があるのです。
それが宇宙エレベーターで放射性物質を宇宙に廃棄するのです。
ロケットでは危険だし高コスト
「だったらロケットで太陽にぶち込めば良いだろう」という声が聞こえてきそうですが、それが現実的には無理なんですよ。
ロケットで宇宙に捨てるという構想は以前からあったようですが、もし打ち上げに失敗すれば周辺に放射能を撒き散らすことになり危険極まりないし、それにコストがかかり過ぎます。
さらに重力の問題があります。
地球の重力を離れるにはそれ相応のスピードが必要で、今のところ現実的ではないそうです。
これをクリアするのが宇宙エレベーターによる放射性物質廃棄です。
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宇宙エレベーターの運搬費用は格安
現在宇宙に物を運ぶにはロケットを使うしかありませんが、その費用というのが1キロ当たり105万円かかると言われています。
ということは、100kgで1億円以上かかるということになります。
これが宇宙エレベーターだと100分の1まで安くなるそうです。
さらに第二、第三の宇宙エレベーターだと、既存の宇宙エレベーターを利用することで建設費用もまた安くなり、当然運搬費用も安くなるはずです。
宇宙エレベーターの安全性
宇宙エレベーターで最も重要なのはケーブルです。
宇宙エレベーターはかなり以前から構想だけはあったのですが、地上と結ぶケーブルの強度に問題があり実現不可能とされてきました。
ところが日本で「カーボンナノチューブ」と呼ばれる鉄鋼の150倍もの強度を持つ素材が開発されたことで、宇宙エレベーターの構想が現実味を帯びてきたのです。
したがってロケットで宇宙まで運ぶことに比べてはるかに安全といえます。
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宇宙エレベーターから自由に飛ばす方向が選べる
宇宙エレベーターは赤道の上空三万六千キロに位置して地球の自転と同じ速度で公転しています。
つまり地球から見て太陽の方向に来ることもあれば、太陽から反対方向に来ることもあるのでどの位置からも発射できるのです。
しかも宇宙から発射するので燃料も大して必要ありません。
問題は地球の重力圏からどうやって脱出するかです。
これも専門家の意見によると可能なんだそうです。
というのは、宇宙エレベーターを建設するにはバランスを取るためにステーションの反対側にも建造物を作る必要があるとのこと。
それを活用すれば遠心力だけで地球の重力圏を振り切ることができるんだそうです。
簡単に言えばハンマー投げの要領ってとこでしょう。
これで太陽系外に飛ばすか、太陽に落下させるかして放射性物質を処分すれば「核のゴミ問題」は解決しますね。
残るは原発の安全性を確実にするための対策をどこまでするかということでしょう。