昼の長さと夜の長さが一緒になることで知られている春分の日や秋分の日ですが、
毎年日にちが違うのは気付いていますか?
ちなみに2015年の春分の日は3月21日、秋分の日は9月23日となっています。
2016年は春分の日は3月20日、秋分の日は9月22日となっています。
毎年違う日と気付かないのは、「国民の祝日」としてだけ馴染みがあるのかもしれませんが、どうしてわざわざ毎年違う日を指定するのでしょうか?
今回は春分の日や秋分の日がどうやって決定されているのかご紹介します。
春分の日、秋分の日、指定方法
形式的には官報に「暦要項(れきようこう)」というものがあって、そこに春分の日や秋分の日が掲載されることで正式決定になります。
これが毎年2月1日に決定され翌年のカレンダーに反映されます。
ただし、この掲載は翌年の分しか掲載されないので2年先とか3年先の分は掲載されないのです。
春分の日や秋分の日は国民の祝日として採用された呼び名で、天文学用語では「春分日」、「秋分日」と呼んでいます。
この「春分日」や「秋分日」の天文学定義は「黄道」と「天の赤道」が交差する瞬間をいいますが、これを「春分点」「秋分点」としています。
「黄道」とは天の星座間を太陽が移動していく通り道で、「天の赤道」とは地球の赤道を天にまで延長したものをいいます。
地球の自転軸は公転面に対して約23.43度傾いていますからこうした現象が起きるんですね。
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春分の日や秋分の日は計算することで何年先でもわかるが暫定的
よく皆既日食や皆既月食など、さまざまな天体ショーが何年も前から計算されてその通りに起きていますね。
なので春分の日や秋分の日も計算すれば毎年正確にわかると思いますよね。
しかしそうでもないのです。
というのは、地球の公転日数が絡んでいるのです。
地球が太陽の周りを一周するのに365日かかることはご存知と思いますが、厳密に言うと365.2422日です。
小数点以下を時間にすると、365日と5時間48分46秒となっているのです。
つまり1年ごとに5時間48分46秒という“端数”が発生します。
2年経てば12時間近くズレ、3年経てば17時間もズレてきます。
このズレをリセットするためにどこかで調整しなければならなくなります。
それが「うるう年」です。
4年に1度、1年を366日にすることで帳尻を合わせていますね。
これが要因となり「春分点」「秋分点」が日にちが前後してしまうこともあるのです。
これが毎年変わる理由の一つです。
地球の運行状態が常に変化しているために狂いが生じることも?
官報に暦要項に翌年の分しか掲載されませんが、その理由と思われるものに「地球の運行状態が常に変化するため」というのがあります。
地球は太陽や月をはじめ、火星や金星、木星など他の天体の引力により微妙に軌道に狂いが生じるとされているのです。
こうした要因により観測結果が違ってくると問題が生じると考えているみたいで、如何にもお役所仕事って感じがします。
しかし、私が思うに皆既日食なんかは何十年も前に詳細を発表していてその通りになっていますよね。
皆既日食は月と太陽が重なって起こる現象ですから、地球の運行状態が変化することを勘案していたら何十年も前に日時を算出できないはずです。
ところが、これまで皆既日食は発表通りに起こっているわけですから「地球の運行状態」は考える必要はありません。
と言うことは、春分の日や秋分の日も今後30年くらいは毎年指定できると思うんですよね。
やはりお役所仕事ってところでしょうか。
冬至や夏至も同じ理由で決められる
春分の日や秋分の日と同様に夏至や冬至も毎年変わりますよね。
簡単な話どちらも同じ理由です。
夏至は昼間の長さが一番長く南中時の太陽が一番高くなり最も日差しが強くなる日です。
冬至は夜の長さが一番長く南中時の太陽が一番低くなり最も日差しが弱くなる日です。
調べてみたんですが、不思議なことに夏至や冬至の決定方法が見当たらないんですよね~
どうやって決めていたのでしょうか?
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冬至や夏至は海外ではお祭り騒ぎをする国も多いそうで、それに比べて日本では夏至は梅雨時期で特に何もないし。
冬至は柚子を風呂に入れて風邪予防。日本の冬至や夏至は地味ですね。(*_*)