宇宙戦艦ヤマト2199でわかる天文学

ワープと言えば宇宙戦艦ヤマトで頻繁に使われている、瞬間に遠くまで移動できる手段ですね。

この「ワープ」という言葉はほとんどの人がこのアニメで知ったと思いますが、空想の世界での方法と思っているのではないでしょうか?

しかしこれが理論的には可能かもしれないんだそうです。

それは、あのアインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論によるものなんです。

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ワープ航法は空間をゆがめて瞬間移動

時間の歪み

特殊相対性理論によると、宇宙では何ものも光の速さを超えることが出来ないとされています。

たとえば、近くの恒星まで10光年の距離があったとします。

どんなにスピードの速いロケットを作っても10光年先の恒星まで10年未満で到達することはできません。

これを10年未満で到達出来るというのがワープ航法です。

ワープとは距離の離れた2点を空間をゆがめることで近くまで寄せて一瞬のうちに移動するといった考え方です。

宇宙戦艦ヤマトでは大マゼラン星雲にある惑星「イスカンダル」まで往復29万6千光年の距離を1年で達成できましたね。

光の速さで29万年以上もかかる距離を1年で往復しちゃったんですから宇宙戦艦ヤマト恐るべしですよね(^O^)/

これは何度もワープ航法をして瞬間移動を重ねることが出来たからです。

もっともガミラスの妨害が無ければもっと早く往復できたかもしれませんが(*^_^*)

宇宙戦艦ヤマト2199でわかる天文学

このように空間を歪めてトンネルを潜る形にするのに利用されるのがブラックホールです。

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ブラックホールとホワイトホールを繋いで瞬間移動

ワームホール

一般的にはブラックホールは物凄い重力で光さえも吸い込んでしまうと言われていますが、吸い込むブラックホールがあるのなら、吐き出す穴もあるはずというのが「ホワイトホール」の考え方です。

このブラックホールとホワイトホールを繋いだトンネルのようなものが「ワームホール」と呼ばれています。

このワームホールを潜ることでワープが可能になると言われています。

この考え方はアインシュタインとローゼンが1935年に発表したもので、別名「アインシュタイン・ローゼン橋」と呼ばれています。

ワームホールでは膨大な重力がネック

ワームホールを潜れたとしても問題になるのが膨大な重力です。

ブラックホールは光さえも壊れてしまうほどの力があるとされ、潜る前に崩壊してしまう可能性が高いとのこと。

それくらいワームホールは不安定だろうと言われています。

ただ、アメリカの研究者が「負のエネルギーを持つ物質」をワームホールに入れてやればワームホールが安定して物体が安全に通過出来るだろうとの考え方を発表したそうです。

ただし、負のエネルギーをもった物質は確認されておらず、その物質自体が不安定だろうとされていることから、まだまだワームホールの考え方はイメージの世界から抜け出せない状態だそうです。

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もしワームホールが出来たらタイムトラベルも可能に

ワープ

仮にこのワームホールが発見されて実用可能とされたら、瞬間移動だけでなく過去に移動できる「タイムトラベル」も実現可能となるそうです。

宇宙戦艦ヤマトの「ワープ航法」だけでなく、ドラえもんの「どこでもドア」もまんざら空想の世界でもないかもしれませんよ。

タイムマシンで歴史を変えることができるって本当?でも書いてありますが、ひょっとしたら過去に戻って株でも買っておけば大儲けが出来て人生が変わるかもしれませんね(*^_^*)

太陽系外惑星への移住へ向けて実現すべき

ということで、ワープ航法は現実的には今のところ不可能ですが、理論的には全く不可能とは言えないところまで来ているわけす。

一番重要なのは今後30億年後には太陽の死期が近づき、地球に住めなくなることが予想されているので、太陽系外惑星への移住しなければならないことは想像できます。

現在、宇宙望遠鏡の観測により地球に似た惑星が太陽系外にいくつも見つかっていることを考えれば、やがて人類が住める惑星も見つかるでしょう。

そうなれば数億人の人類を運ぶのにワープ航法が無くてはならない方法であることは間違いありません。

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