流星群の観察と撮り方のコツではコンパクトカメラでの撮影方法を簡単に解説しましたが、本格的な撮影となると、やはり一眼レフカメラが欲しいですね。

宇宙に興味を持てば様々な宇宙の姿を記録しておきたいと感じるのは自然な流れです。

そんなときにできるだけ鮮明な画像を残しておきたいものです。

私も高校生のころに宇宙に興味を持ってからというもの、親にねだって天体望遠鏡を買ってもらい、見るだけでは飽き足らず親が以前使っていた二眼レフカメラを譲ってもらい撮影を始めました。

二眼レフカメラってご存知ないかと思いますが、その名の通りレンズが縦に2個並んでいるカメラです。

上のレンズが今のカメラで言う「ファインダー」で下のレンズが撮影用になっていました。

カメラ本体の上部がパカッと開いてそこからファインダーを覗く形になります。

そのカメラを天体望遠鏡の接眼レンズにあてて撮影するといった、今考えれば何とも適当な方法で撮影していました。

その現物がこちら
二眼レフカメラ

二眼レフなので天体望遠鏡で観ている画像をファインダーで確認してから撮影用のレンズにセットしなおすという手間がかかりました。

それでもけっこう撮影できましたよ。

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天体写真を撮りたくて初めて一眼レフカメラを購入

その後どうしても最新のカメラが欲しくなった私はアルバイトで溜めたお金で私が初めて一眼レフカメラを購入したのです。

そのカメラというのが40年前は人気だった「ニコマートFTN」というカメラでした。

確か当時で3万円くらいはしたと思います。

あの有名なニコンの普及ブランド品ですが、撮影した画像は当時の安物のカメラとは比較にならないほど綺麗な仕上がりでしたよ。

そのカメラで流星群や惑星、彗星、月など様々な宇宙を撮影してきました。

そう考えると今はデジタルカメラですから、枚数なんて気にすること無いし、撮影に失敗したなと思ったらその場で削除してしまえば良いのですから便利になりましたよね。

ですから宇宙を記録するには多少無理してでも一眼レフを購入してください。

必ず良かったと思うはずですから。

あとは三脚が必要です。安いものもありますが、ちょっとした振動でグラついてしまうようなものは避けて、しっかりとした三脚を用意しましょう。

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天体写真が綺麗に撮れる一眼レフデジタルカメラ

そこで気になるのがどのカメラが人気なのかということでしょう。

今やデジタルカメラと言えばその技術は日進月歩で、昔では考えられないようなメーカーが進出してきています。

たとえば富士フイルムやカシオ、パナソニックなんかがいい例ですね。これでも奇麗に撮れますよ。

とはいえ宇宙を撮るには昔から多くの天文ファンに愛されてきた人気メーカーの「キヤノン」か「ニコン」ということになるでしょう。これなら間違いありません!

天体写真はレンズが命ですからレンズでは老舗の技術を生かしたメーカーのカメラでなければいけないとの理由です。

その中でも注意することは「ISO」と「ノイズ発生量」です。

ISOとは光に対する感度で、ISOが高いほど暗いところでも短いシャッタースピードで撮ることができるので、より鮮明な画像が撮れます。

「ノイズ発生量」は多いと綺麗な画像を撮ることができなません。

これはISOが高くなればなるほどノイズ発生量は増え、カメラの性能によって大きく変わるようで注意しなければなりません。

「ノイズ発生量」については天文誌に掲載されていますし、レビューも載っているので参考にしてみると良いでしょう。

天体写真でも被写体によって使い分けるレンズ

また撮影したい対象物によってどのようなレンズを使用するのか変わっています。

流星を撮りたいのであれば撮れる範囲が広い35mm~の広角レンズを使用したいですね。

ただし広角過ぎると今度は画像が歪んでしまい不自然さが否めないので個人的には好きではありません。

よく魚眼レンズで撮影した流星の写真を見ますが、見た目とまったく違うので物凄い不自然です。

天体望遠鏡の接眼レンズにセットして惑星や星雲などを撮るのであれば50mmの標準レンズで十分です。

その他には大きめの星雲(オリオン座大星雲やアンドロメダ大星雲など)は300mm以上の望遠レンズが向いています。

「それだったらズームレンズが何でも使えるから良いのでは?」と感じますが、性能面や価格からいってかなり無理があると思います。

天体写真が撮れるような性能が良いズームレンズだとそれだけ高価格になってしまうからです。

天体写真をより一層綺麗に撮るための欲しい機材

地球の自転により星は常に動いていますからシャッタースピードが遅くなればなるほど星が流れて写ってしまいます。

これを防ぐのに星の動きに合わせて動く機材が「赤道儀」です。赤道儀はランクが上の天体望遠鏡にはほとんどついていますが、これにモータードライブを付けて自動で動くようにもできます。

最近では「コンパクト赤道儀」と呼ばれる天体写真撮影専用の機材があって流星群の撮影に良く使われています。

これに望遠レンズカメラを付けて星雲を撮影したり月面を撮影するとより流れることなく一層鮮明な画像を撮影することができます。