6/28日にアメリカの宇宙開発企業のSpaceXのファルコン9が打ち上げに失敗しました。
同じ米民間企業オービタル社も前回2014年10月にも打ち上げに失敗していて、これで2回連続の失敗になってしまいました。
アメリカの民間企業が行ったことなのでどうでもいいと思うかもしれませんが、悔しいのは2回とも流星観測カメラ「メテオ」が搭載されていたことです。
今回はファルコン9の打ち上げに失敗における損失についてのお話です。
流星観測カメラ「メテオ」は日本の大学が計画
流星観測カメラ「メテオ」は千葉工業大学が計画し、初めて宇宙から流星を観測できる超高感度カメラということで期待されていたんですが・・・
メテオといえば前回も民間が運営するロケットに搭載されていたので、これまた2回連続で民間製造のロケットと同じ運命を辿ったことになります。
それにしてもなぜ2回も連続して打ち上げを失敗したロケットに搭載させてしまったのでしょうか?
ただ単に運が悪いのか、それとも民間企業での運用に拘りでもあったのか・・・
次回はさすがに民間企業以外のロケットを利用すると思いますが・・・
どうでしょう。
流星観測カメラ「メテオ」の目的は何?にも書いてある通り、そもそも日本語で“隕石”という意味の「メテオ」って名づけた時点で“燃え尽きる”運命が決まっていたのかもしれません。
ということで、次回の打ち上げは“3度目の正直”で、「メテオ」という名前は止めてイメージの良い名前にしてもらいたいものです。
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2段目切り離しに不具合?
出典 スペースX社ロケット、打ち上げ数分で空中爆発 SpaceX rocket explodes after launch
この動画を見ると最初の打ち上げは成功していますが、どうやら燃焼が2段目に移る過程で何らかの不具合が発生したように見えます。
スペースX社側の発表では、第2段の液体酸素タンクの圧力が異常に高かったと確認されているそうです。
それにしても素人が観ても低レベルの事故にしか見えないのですが・・・
その問題点はどこにあるのでしょうか?
そこが気になり調べてみました。
千葉工業大学が運営していると思われるHP
惑星探査研究センターに書かれていますが、どうやらロケットの軌道が予定よりずれたために地上から信号を送って破壊させたようです。
ファルコン9は割と信頼されていたロケットだったそうで、2度のメテオ消失に悲運としか言いようがないですね。
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一番の問題は低コスト化
前回と今回打ち上げに失敗したのは、両社とも民間企業であることが共通点です。
民間企業となると利益を追求しなければなりません。
そこで利用されたのが特許の切れた古いロケット技術であったといいます。
それもロシアで40年前に作られたとされる核ミサイル用のエンジンという噂があります。
これがけっこう問題点が多いそうで、推進力はあるものの振動が酷いためにエンジンノズルを固定する際に無理やりアメリカ式のシステムに変更したとのこと。
これが原因で配管の亀裂や燃料漏れ、故障など、様々な不具合が噴出したそうです。
今回もこのようなことが原因で軌道からずれてしまったのではないでしょうか。
これまで国の威信がかかったNASAが行ってきたこととは大違いということですね。
JAXAで打ち上げるロケットに搭載できない
それにしても何故わざわざアメリカの民間企業に委託しなければいけないのか?
と思ったら、どうやら国内では出来ない理由があるそうで・・
というのは
国内で打ち上げようとすればJAXAに委託しなければなりませんが、そもそもJAXAは民間からの委託で衛星を打ち上げるサービスはやっていないのだそうです。
したがって次回も国内では出来ないそうで、そうなるとまたアメリカの民間企業に委託するしかないようです。
心配ですね・・・
しかしこう何度も失敗していては、経費が莫大にかかるうえに、物資の運搬にも支障が出ることから今後の計画も狂ってきます。
それよりも、もっと怖いのが有人宇宙飛行ですよね。
宇宙に行くのに命をかけなければならないとなると割に合いませんから。
こんなときに宇宙エレベーターがあればもっと安全にしかも低価格で行けるのに・・・
もっとも、私が生きているうちは無理でしょうけど・・・