ヒートアイランド現象とは
大都市を中心に気温が上昇して周辺よりも暑くなる現象
をいいます。
ヒートアイランド現象が叫ばれるようになって久しくなりますが、それを実証するような現象がやはり大都市に頻発していますね。
焼きつくような熱波やゲリラ豪雨などがその代表ですが、こうした現象は何が原因なのでしょうか?
ということで、いろいろと調べて見たところ以下のようなことが判りました。
ヒートアイランド現象の最も大きな原因はアスファルトやコンクリート
1.アスファルトやコンクリートの増大。
2.植物の減少や河川の埋め立て
3.車やエアコンから排出される熱の増大
4.ビルの乱立
この中で最も大きな要因と言われているのが、アスファルトやコンクリートの増大と言われています。
夏になるとアスファルトは素足で歩けないほど暑くなり、夜になっても土や水よりも冷めるスピードが遅いので翌日まで“余熱を持ち越してしまう”のです。
これが当日の暑さに加わり余計に暑くなるといった悪循環になってしまうとのこと。
それを裏付けるかのような現象が私の周りでも見受けられます。
夏に公園内を歩くとはっきりと判る
私の近くには1周歩くと1時間もかかるような広い公園がありますが、夏になるとどこが暑くてどこが涼しいのかはっきりとわかります。
その公園は非常に緑が多く自然豊かな公園で、多くの人が訪れてジョギングやウォーキングを楽しんでいます。
ところどころアスファルトで舗装されていますが、まだ舗装されていない道もたくさん残っています。
そこを歩いていると舗装されていない砂利道や土の道を歩いているのに比べて、アスファルトを歩いていると物凄い暑さに襲われるのです。
逆にアスファルトを歩いてから舗装されていない道を歩くとひんやり涼しいのです。
アスファルトで覆われた道路と舗装されていない道路ではこうも違うのかと実感できるのです。
また私が子供のころは最高気温が30度以上になると暑いとされていました。
当時を思い出すと周辺の道路は舗装されていないところがほとんどでした。
しかし今では舗装されていない道路は皆無といってもいいほどアスファルトで覆われています。
この道路の舗装の違いが現在のヒートアイランド現象の大きな要因になっていると考えられるのではないでしょうか。
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アスファルトは花粉症の原因にもなる
アスファルトはヒートアイランドだけでなく花粉症の原因にもなっている話もあります。
今や5人に1人が花粉症と言われるほど国民病になってしまいましたが、スギ花粉が体内に吸収されやすくなったことが一つの要因と言われています。
というのは、現代の日本では都市化により土や草原がアスファルトやコンクリートで覆われ、スギ花粉が吸収されずに何度も舞い上がって人体に吸収されやすくなったからと言われているのです。
私も花粉症歴45年ですが、初めて花粉症に罹った年のことを思い出すと、ほとんどの道路がアスファルトで舗装されていました。
まあアスファルトだけが花粉症の原因ではないと思いますが、この話を聞くと納得できますよね。
熱を溜めないアスファルトはないの?
アスファルトやコンクリートがヒートアイランドの元凶なら使用をやめれば解決するんでしょうけど、さすがにやめる訳にもいきませんよね。
そこで考えられるのが熱を溜めないアスファルトやコンクリートです。
こういったアスファルトやコンクリートに代わる熱を溜めない素材ってあるのか調べてみました。
赤外線を跳ね返す遮熱性舗装
先日テレビを見ていたら遮熱性舗装と呼ばれる素材を吹きつけたとされる灰色の道路が紹介されていました。
これは既存のアスファルト道路に赤外線などを跳ね返す遮熱材を吹きつけて温度を10度程度下げる効果があるとのこと。
こんな素晴らしい塗料が実際に関東地方で使われているそうです。
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水を溜める保水性舗装
通常のアスファルトは雨が降っても短時間で蒸発してしまいますよね。
これではせっかく降った雨も冷やす効果が限定的です。
そこで考えられたのが水を溜める保水性舗装と呼ばれる素材を利用した舗装です。
保水性舗装とは水を吸収して蒸発することで気化熱を利用して冷やすという考え方により開発された工法だそうです。
高速道路を走っているとところどころ色が違って見える部分がありますね。
晴れている時は気が付かないかもしれませんが、雨が降ると明らかに道路上に残っている水の量が少なく見えます。
これが「保水性舗装」だそうで見た目にも雨でスリップし難いような感じがしますね。
雨がやんで晴れた後でもしばらくは吸収した水が徐々に蒸発して道路を冷やしてくれるんですね。
今のところ「遮熱性舗装」「保水性舗装」の2つが試験的に行われているようで、さまざまな問題点を解消しながら実用化に向けて動いているようです。
寝苦しい熱帯夜から解放される日が早く来てほしいものです。