国際宇宙ステーションで栽培された宇宙レタス を油井さんら3人の宇宙飛行士が初めて試食したことが話題になっています。

国際宇宙ステーションでは水が飛び散らない栽培装置を設置して、日光の代わりにLEDで光合成をさせているようです。

新鮮で美味しいと評判は上々のようですが宇宙で収穫された野菜を食べることは史上初めてのことですから、油井さんは感無量といったところでしょうね。

これはNASAが行っている実験で宇宙での食糧確保が目的だそうで、おそらく火星への有人飛行に向けての位置づけといったところでしょう。

昨年から宇宙で栽培された野菜の安全性に問題が無いのかを調べるために地球に持ち帰って検証していたそうで、先月から改めてレタスの栽培を始めたそうです。

しかし国際宇宙ステーションではこれまで様々な実験がされてきたようですが、野菜の栽培実験をしていたとは知りませんでした。

そういえば宇宙食に「生野菜」は聞いたことが無かったので、これから既存の宇宙食に加えて生野菜も食べられることになるんでしょうね。

今後はトマトやキャベツの栽培も試すそうで、宇宙飛行士にとっては一つの楽しみになるかもしれませんね。

まあ考えてみれば火星に行くには8カ月もかかることから相当の食糧が必要になるわけで、殆どは自給自足で賄うことが要求されるのは当然のことかもしれませんね。

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食糧を国際宇宙ステーションに届ける送料が高過ぎる

国際宇宙ステーションがものすごいお金がかかっていることは、複数の国が参加していることからも想像が付きますが、驚いたのが食糧を運ぶ送料のバカ高さです。

何と450g当たり1万ドル(日本円で124万円)!
 
宇宙食だと 【宇宙日本食】スペースカレーが200gですから1個送るのに約55万円もかかるんです。

ということは、ご飯(200g)も合わせると宇宙飛行士の食費は送料だけで1日 3食として55万円×2(ご飯とカレー)×3食で計算すると、なんと330万円になってしまいます。

1か月で1億円になっちゃいます!

これではお金がかかるのは当然ですよね。

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放射線は大丈夫?

食料として気になるもうひとつのポイントは「放射線」ではないでしょうか。

宇宙では地球と違い放射線量が格段に多く浴びることはよく知られています。

その量は地球上で半年間に浴びる放射線量を宇宙ステーションでは1日で浴びてしまうということ。

もちろん宇宙で栽培する野菜も同量の放射線量を浴びているわけで、すぐに人体に影響は無いかもしれませんが、10年~20年後には何らかの健康被害が出てくる恐れがあるのでは・・・

もっとも、放射性物質を食べるわけではないので内部被ばくの心配は無いでしょうけど、放射線を大量に浴びた野菜を食べるというと、何となく気になるのは私だけでしょうか?

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宇宙で魚の養殖

人間が生きていくうえで野菜だけではなくカルシウムやたんぱく質などバランスのとれた栄養素が必要になります。

となると今回の宇宙野菜だけでなく、魚や家畜の養殖も視野に入れなくてはなりません。

そう考えて調べてみたところ、宇宙での魚類養殖の研究がすでに始まっているようです。

JAXAの広報が発表したところによると、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で、無重力で受精したカエルの卵が正常に発生が進み、おたまじゃくしになったことを確認したとのこと。

またメダカも無重力で産卵して稚魚が誕生したことも確認していることから、将来宇宙で魚類を養殖する計画が期待されているといいます。

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タンパク質は巨大なカタツムリで

宇宙で魚類を養殖してでカルシウムやたんぱく質が摂れることに希望が持てましたが、やはり動物性たんぱく質も重要といいます。

NASAではありませんがロシアの研究では宇宙飛行士が宇宙で摂取すべきたんぱく質の3分の2は動物性たんぱく質であるべきと主張しています。

しかし、宇宙で牛や豚を飼うスペースはありません。

そこで考えられたのが巨大なカタツムリである「アフリカマイマイ」の養殖です。

アフリカマイマイの餌は人が食べられない植物の根や皮を餌として与えるだけで成長するそうです。

成長すればスニーカーくらいの大きさになるそうで、味も悪くないとか。

これなら行けそうな気がしますね。

日本でも過去にはカタツムリを食べていた習慣があったそうですから。

ただし、これだけだと飽きてしまうので他のタンパク源も候補として挙げておく必要があるでしょうね。

たとえばイナゴとか蜂の子などがありますよね。

東南アジアのある国ではタガメやコオロギを食べているのがテレビで放映されていましたね。

また、どこかの原住民は蛾の幼虫を重要なタンパク源としているそうですし、数え上げればけっこうあるような気がします。

以上簡単にまとめてみましたが、NASAが宇宙での野菜栽培は現在の宇宙開発における低コスト化と、将来宇宙船内での長期滞在における食糧確保を目的としているのは明白でしょう。

いよいよ人類の他の惑星への移住が本格化してきそうですね。

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