はやぶさ2にホッピングロボットを搭載!

2014年11月30日に打ち上げ予定の「はやぶさ2」に小型表面探査ロボットが搭載されるとの報道がありましたね。

何でも国内の5大学が開発したとかで、名前は「MINERVA-ll-2」(ミネルバ2)だそうです。

完全自立型探査ロボットだそうで、小惑星の表面を走破して探査を行うことを目的としているんだそうです。

ミネルバ2は重さが900グラム弱でサイズは5cm×8cm×4cmと小さなサイズとなっています。

何でもドイツでの落下実験や微調整などで関わった学生も土日返上で頑張ったそうで、はやぶさ2に対する思いがいかに大きいかが判りますね。

小さい重力を如何に移動できるかがカギ

ミネルバ2は地形や重力を計測することが目標らしいですが、要するに重力が地球の10万分の一という極めて重さが軽くなる世界での探査において様々な問題点を探し出すと言うことでしょう。

で、気になる移動方法ですが、内蔵フライホイールの遠心力反動を利用したホッピングという手法で移動するんだそうです。

簡単に言うとジャンプして移動するんだそうです。計算では数10cm~1mジャンプできるとされています。

しかし何故、月や火星の探査みたいに車輪が付いた4輪車でいの移動方法を採用しなかったのでしょうか?

それは重力があまりに小さいので表面と車輪との摩擦が発生しにくいため空回りしてしまう恐れがあったからです。

ではジャンプだと問題は起きないのでしょうか?

ジャンプする仕組みは「バイメタル」と呼ばれる熱膨張率が違う金属を貼り合わせて、温度の違いでたわませ、限界点に達すると反対側にはじけることを動力源にしているそうです。

バイメタルと言えば室内の温度を感知して電源のオンオフに使われている「サーモスタット」がよく知られていますね。

小惑星では真空なために太陽の光があたっている時とあたっていない時では大きな温度差があり、また小惑星では割と早い自転をしているとのことなのでこのバイメタル方式が採用されたんだそうです。

コンピューターやバッテリーを使っていないそうで、見方によればきわめて原始的ですが、小惑星の環境に合わせた、まさに環境にマッチした「エコ」駆動型と言えるでしょう。

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ジャンプしすぎて宇宙のかなたに飛んで行ってしまう恐れは

バイメタルは100万回耐えられるようになっているそうで、長期に及ぶミッションにも十分耐えることができるそうです。

心配なのは重力が軽ければジャンプした途端に宇宙のかなたに放り出されてしまうと思うんですが・・・・

地球の10万分の一の重力ですから地球での1mmが小惑星では100m飛んでしまう計算になってしまいます。

実際に“一発勝負”で使用するわけですから、よほど慎重に実験を繰り返したんでしょう。

ミネルバは初代「はやぶさ」にも搭載されたそうですが、着陸が失敗に終わっただけに、今回はやぶさ2では期待されているとのこと。

その初代ミネルバがどのように失敗に終わったのかと言うと、はやぶさから切り離す時に小惑星の「いとかわ」の反対方向に向けて切り離してしまったために逆に遠ざかってしまったみたいです。

しかしはやぶさ本体の太陽電池パネルを撮影することに成功するなど、衛星としての機能は果たされたようです。

こうした失敗を教訓にして今回のミネルバ2には様々な改良が成されているみたいですよ。

MASCOT(マスコット)が小惑星の表面を分析

はやぶさ2に搭載される探査機はミネルバ2だけではありません。今回はMASCOT(マスコット)と呼ばれる探査機も投入予定となっています。

「マスコット」は、10kgの小型着陸機で、ドイツとフランスが主体となって開発された機器だそうです。

ミネルバ2よりかなり大きい探査機ですね。

目的は小惑星の成分分析が主な目的だそうで、ミネルバ2と同様ホッピングで移動するそうです。

ただしミネルバ2と違うところは電源を搭載しているところで、リチウム一次電池が搭載されていて作業を行うそうですが、寿命が7.6時間と短いということで慎重な作業が要求されますが、それでもこれまでの探査機「ガリレオ」や土星の衛星のタイタン着陸機「ホイヘンス」に比べて長寿命ということです。

ミネルバ2は超微重力の条件でどのように動けるかというのが目的に対して、マスコットは成分分析が主な目的ということですね。

マスコットは2014年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸成功したことで話題になった「ロゼッタ」に搭載された「フィラエ」の小型

版だそうで、日欧が協力してはやぶさ2に搭載されることになったそうで、今回の彗星着陸が成功したことで益々期待が高まります。

「探索機「ロゼッタ」人類初の彗星着陸で何が判るのか!」を見てみる

ここにも日本の物作りが貢献

今回はやぶさ2に搭載されるミネルバ2は日本の切削技術が威力を発揮しているようです。

探査機の製造にかかわっている「原田精機」という会社は、車の部品を専門に作成するうちに試作品、いわゆる開発の最初の段階である仕事を請け負っていたそうです。

1990年にいち早く3DCADを取り入れて人の手では製作不可能な物作りを可能にしたことで高い評価を受けて、その後宇宙関連の事業に加わったんだそうです。

私も過去に小さな試作品専門の製造会社を経営していた経緯があり、3DCADを導入して複雑な形状の試作品を作っていた経験があるので3DCADの重要性はよくわかっています。

当時は試作品と言えば得意先から図面を渡されRゲージとスケールで数値を確認しながら工具を使って削り出していたものです。

しかしいくら腕の良い職人とはいえ図面通り作ると言うのは至難の業であり時間もかかります。

それを正確にしかも短時間で製作可能にしたのが3DCADの使用です。

3DCADさえあれば得意先から3Dデータをもらいコンピュータに読み込ませて工具を指定して削る方法を決め、後は「マシニング」と呼ばれる切削する機会にデータを送信するだけです。

あとは材料を固定してスイッチを押すだけでマシニングが勝手に切削してくれます。しかも休ませる必要がありません。

夜セットしておけば朝には完成していることも多かったです。それくらい3DCADの導入は、それまでの試作品の製造をまったく違ったものにしたのです。

しかし「原田精機」は1990年に3DCADを導入したことは、私から見ればかなり思い切った決断だったと思います。

と言うのは当時の3DCADと言えば操作が非常に面倒で、価格も私ではとても導入できるような金額ではなかったからです。

なので導入している会社と言えばそれなりの規模と優秀な技術者が必要でした。

3DCADを導入しても使いこなせずに埃をかぶっていた会社をいくつか見てきましたが、そんな中でも「原田精機」が使いこなせていたんですからよほど優秀な人材がいたんでしょうね。

今は3DCADもかなり安価になって操作も簡単になったことで小さな町工場でも導入できるまでになってきましたが、それでもやり方によっては大きな差が出ます。

こうして宇宙開発に携わることができるんですからかなりレベルの高い技術を持っているんでしょう。

はやぶさ2にはこうした優秀な会社が関わっているからこそ様々な難関を突破して成功に導いてきたんでしょう。

是非成功させて欲しいと願っています。

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