一年を通して星空を眺めていると冬に見える星空の方が奇麗に見えるますよね。

ただ冬だけに夜は冷え込みますからゆっくりと眺めているわけにはいきません。

これが夏ならどんなに癒されるのか・・・なんて考えちゃいますよね。

それに夏の天の川が奇麗に写った画像なんかを見ていると夏の夜空の方が奇麗に見えると思ってしまいます。

ところが夏の夜空はそんなに奇麗には見えないんですよ。

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夏の天の川の方が濃いはずなのに・・・

これは個人的なことですが、私は夜空の星が奇麗に見える基準を「天の川」の見え方を基準にしているんです。

といっても天の川は雲のようにしか見えないので、星を見ているって感覚ではないんですが・・・ 

それでも天の川が濃く見えれば空気が澄んでいることは間違いないはずです。

事実、天の川は銀河系を見ているわけですから、どの部分を見るかで星の数が違うので見た目の濃さが違ってくるんですよ。

ちなみに夏の「いて座」あたりの天の川は銀河系の中心部を見ています。

一方冬の天の川は銀河系の端を見ていることになります。

そう考えると夏の天の川の方が濃く見えるはずです。

ところが私の感覚ではどちらの天の川も大して見え方が変わらないんですよね。

濃いはずの天の川がどちらも同じということは冬の方が星が奇麗に見えることになりますよね。

これ、実際に冬の夜空の方が星が奇麗に観えるんだそうです。

何故このような現象が起こるのでしょうか?

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日本の冬は乾燥しているから

日本の冬は季節風により空気が澄んでいるで、実際に星が奇麗に見えます。

特に太平洋側では晴れて乾燥する傾向が高いので靄が発生し難い状態になります。

一方日本の夏は、太平洋から湿った暖かい空気が流れてくる傾向が高くなるために、湿度が高くなり大気中に靄がかかり易くなります。

私が見ている夏の天の川が冬と変わらないと感じるのは大気中の湿度が関係していると思われます。

日照時間の違いによる残照

夏と冬では日照時間が違います。

夏は日没が遅くて冬は早いです。

光は大気で屈折しますから日没後や日の出前でも真っ暗にはなりませんよね。

夏の場合は日没が遅いですから太陽の光が残って、夜空といえども青みがかった黒になるといいます。

このような現象を「残照」と呼んでいますが、冬の場合は日没が早くなるため、同じ時間帯に見る夜空は見え方が違ってくるといいます。

冬の星は瞬くから奇麗に見える

冬の季節風は強いので上空で空気の揺らぎが生じるため、空気の濃い層と薄い層が出来て星の光が屈折します。

こうした揺らいでいる空気の層に星の光が通過するとわずかですが星の位置が動くように見えます。

また星の明るさも変化するので見た目には星が瞬て見えるのです。

この星の瞬きが冬の星をより美しく見せる要因になっているのです。

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冬の星座が印象的

冬の代表的な星座といえば「オリオン座」ですよね。

「ベテルギウス」や「リゲル」といった一等星が二つあることや、四角形に三ツ星といった形が凄く印象的なうえに、南の程よい高さに見えるのがとても印象的です。

またそのすぐ左下にはおおいぬ座の「シリウス」があって非常に明るく輝いているのでとても印象的です。

一方夏の代表的な星座はさそり座ですが、α星のアンタレスは2等級前後とオリオン座と比べると数や明るさで劣るうえにオリオン座よりも低い位置に見えます。

またよく耳にする「夏の大三角」では、はくちょう座の「デネブ」、こと座の「ベガ」、わし座の「アルタイル」といった3つの星座の一等星を結んだ形に見えますが、オリオン座と比べるとまばらで、何よりも頭上に位置するので見難いというのがあります。

こうした星の位置関係でも冬の星の方が美しく見えるという印象に繋がっているものと思われます。

以上冬の星が奇麗に見える理由を書いてみましたが、これは見える地域によっても多気っ変わってくると思われます。

ちなみに私は名古屋市の外れに住んでいますが、中心部に比べて公害や光害は少ないです。

しかし最近は空気が汚れて街明かりも増えてきたのか、40年前とは明らかに星が見えにくくなってきました。

夏も冬も星の見え方は殆ど変わらないくらい寂しい見え方になってきました(*_*)

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