昼間の金星

通常であれば太陽が昇っている真昼間に肉眼で見える星といえば太陽と月ぐらいしかないですよね。

殆どの人はそう思うはずです。

しかし条件によっては昼間でも肉眼で見える星があるんですよ。

それが金星です。

実際に私も数回見たことがあります。

と言っても40年以上も前の話で、視力が1.5あった時にですが・・・ 

年齢を重ねて老眼と乱視が混合して視力が0.3になっている今では難しいかもしれません。

機会があればメガネを新調してまた昼間の金星を観てみたいです。

宵の明星、明けの明星でひときわ輝く金星は美しいものがありますが、真っ青な空を背景としたピカッと光る金星も一度見てみると感動ものですよ。

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金星の 最大光度を狙う

金星や水星が夜中に見えない理由にも書いてありますが、金星は地球よりも内側を公転しているために太陽と正反対に位置することはありません。

つまり金星は真夜中に見ることは出来ないのです。

なので昼間に金星を観るには最も見やすい「最大光度」を狙います。

「最大光度」とは、天体の明るさが変化することにおいて、もっとも明るくなることをいいます。

惑星が太陽光を反射して距離や大きさにより光度が変わってくるので、近ければ明るいというものではありません。

金星の最大光度は地球に近くて光る面積が大きい半月に近い三日月状の金星です。

戦争中には昼間の金星を敵の飛行機と間違えることも

金星が昼間に見えることで世界情勢が不安定な戦争中、雲の合間に見える金星を敵の飛行機と間違えることもたびたびあったとか。

中には金星に向けて大砲を放った国もあったそうです。

今では考えられませんが、当時は昼間に見える光には神経質になっていたんでしょうね。

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月齢2.5の三日月でマイナス6.8等級

金星は太陽系では最も明るく輝く惑星で、光度はマイナス4.3等級くらいになります。

これは地球から見て太陽の東側と西側の2回ということになります。

ちなみに昼間でも見ることができる太陽はマイナス27等級、満月で約マイナス13等級、半月で約マイナス10等級です。

見にくいとはいえ昼間でも見える細い三日月でマイナス6.8等級ですから、マイナス4.3等級の金星なら何とか探せば見つかりそうですよね。

秋から冬にかけて空気が澄んでいる場所なら少々都会でも見えると思いますよ。

昼間の金星の位置は夕方に見える位置から予測

昼間に金星を探すことは目印に出来る他の星が見えないので非常に困難です。

ではどうやって昼間の金星を探すのかというと、あらかじめ夕方か朝方の太陽からの距離と角度を目に焼き付けておくことです。

金星は公転しているとはいえ1日で大きく動くことは無いので前の日に位置確認をしていても大きくズレることはありません。

またコツとしては木や建物の下から見上げるほうが見つけやすいです。

少しずつ位置をズラしていけばやがて見つかるはずです。

ちなみに私が初めて昼間の金星を見つけた時は校舎の窓から少しずつ目の位置をずらしながら探しました。

なかなか見つかりませんでしたが10分ほどで見つけた記憶があります。

一度見つけたら、たとえ目を離してもすぐに見つけることができました。

ただ、友人に位置を教えても全く見つけることが出来なかったのが残念でした。

友人の視力にも問題は無く簡単に見つかると思ったのですが・・・

理由は分かりませんが、友人は天文には興味が無いことから、日頃から空ばかり眺めている私は星を見る目が養われていたのかもしれませんね!(^^)!

正直、星よりも女性を見る目が養われた方が良かったんですが・・・

大人になった今後悔しています。(^^ゞ

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双眼鏡があれば簡単に見つけられる

双眼鏡を持っている男性

もし双眼鏡を持っているのなら金星を見つける手助けになるでしょう。

まずはじめに山や雲など、出来るだけ遠くの物に双眼鏡のピントを合わせて前述した方法でおおよその位置を探してみましょう。

上下左右に少しずつずらしていけば倍率が上がっているので簡単に見つけることができるはずです。

視野全体に水色がかった中に小さな白い点が見つかればそれが金星です。

次に双眼鏡をはずして肉眼で見えるか確認します。

一旦見つかれば肉眼で見るのも簡単ですよ。

ただし、金星を探しているうちに誤って太陽が双眼鏡の視野に入ってしまうことが無いように注意しましょう。

目が焦げてしまいますから。

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